「鳳凰がきた ―宇治を旅する 平等院を旅する-」2020.11.12宇治市源氏物語ミュージアム館長 西澤久美子皆さんこんにちは。本日はお招きをいただきまして、誠にありがとうございます。宇治市源氏物語ミュージアム館長の西澤でございます。お話を始めさせていただく前に、資料をご確認ください。平成30年9月1日発行の宇治市政だより、宇治市源氏物語ミュージアム令和2年度事業案内、宇治市源氏物語ミュージアムのチラシ、特別企画展「宇治を旅する 平等院を旅する」のチラシ、宇治市歴史資料館特別展のチラシ、そして最後に、タイムトラベルスタンプラリーのチラシ、全部で7種類ご用意いたしました。いろいろ持って参りました。こちらをご覧いただきながらお聞きいただければと思います。本日は現在当館で、平等院ミュージアム鳳翔館と初めて共催で開催しております特別企画展「宇治を旅する 平等院を旅する」についてお話をさせていただきますが、その前に少し当館につきましてお話をさせていただきます。皆様もすでによくご存知の通り、宇治市ではふるさと創生事業を契機に、全国的な女性文学の興隆を目的とした「紫式部文学賞」の制定をはじめ、「源氏物語をテーマとした街づくり」に積極的に取り組み、それらの事業の集大成として、平成10年11月に源氏物語ミュージアムを開館いたしました。その後、開館10周年の平成20年は、源氏物語千年紀の大きな節目の年であったことから、第1回目のリニューアルを実施し、平成20年度の入館者数は、開館当初に見込んでおりました10万人をはるかに超えて20万人と倍増いたしました。その後は、年間10万人前後の入館者数で推移しております。10万人という入館者数ですが、マスコミと共催した大量宣伝と大量集客を前提とした、ブロックバスターと言われる大規模巡回展を組み入れていない博物館といたしましては、かなり優秀だと自負しております。そして、それから8年後、平成28年度に「基本構想」と「基本設計」をまとめ、満を持して開館20周年の平成30年に第2回目のリニューアルを実施し、「観光」と「学習生涯」の拠点として生まれ変わりました。これからも、世界で唯一の『源氏物語』に関する博物館施設として、本市の文化・観光に大きな役割を果たして参ります。それでは、第2回目のリニューアルで新しく整備いたしました平安時代の貴族文化や生活を体験できる展示資料、「当館でしかできない体験」につきまして、少しご紹介させていただきます。平成30年9月1日発行の宇治市政だよりの9頁を開いてください。「源氏物語ミュージアムからのお知らせ」の横にリニューアルオープンの記事が掲載されておりますので、あわせてご覧ください。まずは、上のイラストになりますが、平安京と光源氏がテーマとなっております「平安の間」でございます。皆様には「牛車」や「六条院」が展示しているところと言えば、「あ、あそこか」と思い出していただけるのではないかなと思います。そこに三つの箱が出現いたしました。イラスト奥にある長方形の箱がそれになります。平安時代の貴族の女性は、成人すると基本的に男性に顔を見せることはありませんでした。たとえそれが、父親や兄弟であっても同じです。しかし偶然、男性が垣根などの外から女性の姿を見てしまい、恋心を抱いてしまうということがあります。これが『源氏物語』の中にも出てくる「垣間見」です。当館の「宇治の間」で再現しております、光源氏の息子の薫が、宇治の八の宮邸を訪れた時に、有明の月の下で楽を奏でる大君と中の君を垣間見る「宇治十帖」の橋姫の巻は大変有名でございます。この三つの箱は、その垣間見を体験できる展示資料となります。そして、2回目のリニューアルで大きく変わりましたのが、イラスト右下になります「物語の間」でございます。以前はパネル展示だけでしたが、楽しみながら『源氏物語』を学ぶことができるエリアになりました。画面のポーズに合わせて体や手を動かし、楽しみながら『源氏物語』について学ぶ「動く源氏物語」は、コロナ禍の新しい生活を予想していたわけではないのですが、非接触型のデジタルコンテンツで、1人でも2人でも楽しむことができます。以前は「宇治の間」に展示しておりました「源氏物語の香り」は「物語の間」に移りました。右下イラストの手前に描かれているのは『源氏物語』から広がる世界をテーマとしたコーナーで、身近な香りを使って源氏香を体験し、フロアガイドに源氏香図のスタンプを押して持ち帰ることができます。『源氏物語』は千年余り前から現在まで絶え間なく読み継がれ、愛されてきました。『源氏物語』は文学作品として読んで楽しむだけでなく、絵画や能、歌舞伎、近年では映画やタカラヅカ、そしてアニメの中でも視覚化されてきました。江戸時代には『源氏物語』を象徴するものとして、各巻名に由来する源氏名や源氏香図が登場いたします。源氏香図は宇治の街中でも目につき、見かけることが多く、皆さんにとっても身近な記号になっているのではないかなと思います。例えばサスペンスドラマの中でダイイング・メッセージとして源氏香図が使われることがあります。それほど、身近なものになっていると思います。他にも「物語の間」には『源氏物語』巻一から巻五十四まで、当館の学芸員が解説いたしました「早わかり源氏物語」の大きなパネルがあります。少し、話が逸れますが、恐れ多くも彬子女王殿下と同じ9頁の上段に載っておりますのが、当館自慢の学芸員2人でございます。当館の学芸員は、様々な博物館活動を行っており、それを通じて、多くの人たちを引きつける力をもっておりますので、当館にご来館された際は、2人の学芸引力(学芸員力)も感じていただければと思います。この「早わかり源氏物語」ですが、4月から5月にかけてNHK で放送されておりました「いいね!光源氏くん」というドラマの中で、最終回に向けて波乱の展開となるきっかけづくりとして登場いたしました。ドラマの中の光源氏は千葉雄大が演じていたのですが、千葉雄大効果でしょうか、これが今、当館に訪れる女子たちがキュンとするフォトスポットとなっております。当館は、いろんなところにフォトスポットがあり、館内丸ごとフォトスポットと言っておりますが、再開した6月からは、この前で写真を撮っている女子たちを、かなり見かけます。「いいね!光源氏くん」ご覧になられましたか。千葉雄大扮する光源氏が現代に出現するという、ゆる~いラブコメでして、その第7話で、光源氏が自分のルーツを求めて宇治の源氏物語ミュージアムを訪れるということで、2月の最終休館日に、丸一日にかけて当館で撮影が実施されました。さらに、イラスト左下になります無料の情報ゾーンの「源氏物語に親しむコーナー」も、プリクラをすべて撤去し、体験を通じて『源氏物語』の世界へと繋がり、文学や歴史、地域に興味を持つきっかけとなるスペースに生まれ変わりました。そして今回のリニューアルの大きな目玉となりましたのが、当館3本目の映画となりますオリジナルアニメーション「GENJI FANTASYネコが光源氏に恋をした」です。前作の「浮舟」「橋姫」とは違い、「宇治十帖」の世界だけを描いているのではなく、光源氏も紫式部も藤原道長も登場しております。三つ折りの事業案内リーフレットの表紙が、アニメの紫式部で、奥でネコを抱いているのが光源氏です。リーフレットを開いていただきますと、光源氏に恋したネコがあちこちに登場しております。お尻に花のマークがあるので、ハナちゃんという名前です。先程のドラマ同様、光源氏が現在に出現して物語が始まるのですが、ドラマとは違いアニメでは平安時代にタイムスリップいたします。主人公は、宇治に住む女子高校生で、子どもたちにもわかりやすく、『源氏物語』の魅力がより多くの方に伝わるのではないかと思っております。アニメ目当てに来館される方も多く、以前と比べまして、ご家族での来館が増えております。声優陣も大変豪華ですので、まだご覧になっていらっしゃらない方は、ぜひ当館へ足をお運びください。なお、予告編につきましては市のホームページでご覧いただくことができます。また、オリジナルグッズは通信販売でご購入いただけますので、よろしくお願いいたします。このような沢山のニューフェイスたちによって新しい驚きと発見、感動の機会を創りだすことができ、施設全体の魅力が向上したことで、リニューアルオープン後は、国内外から沢山の方にご来館いただくことができました。しかし今年に入りまして、1月下旬頃から新型コロナウイルスの影響が出始め、感染拡大とその防止のため、当館も3月から約3ヶ月間、臨時休館をしいられることになりました。6月2日にガイドラインに基づき、感染対策を計りながら再開いたしましたが、入館制限を実施し、利用も一部休止していることから、ご来館いただく皆様には大変ご不便をおかけしており、ご協力・ご理解をいただきながら、段階的に利用を再開しているといった状況でございます。ですので、今年度当初は、このような状況の中で、現在開会しております特別企画展につきましても、本当に開催できるのかなと心配しておりましたが、臨時休館中も両館の学芸員が継続して開催に向け前向きに取り組んでくれたおかげで、どうにか無事開催することができ、安堵しております。それでは、令和2年度特別企画展「宇治を旅する、平等院を旅する」につきまして、ご紹介させていただきます。現在も多くの人たちが訪れる、藤原頼通によって建立された平等院は、江戸時代、宇治を描く名所図等に数多く描かれ、親しまれて参りました。今回の特別企画展は、平等院ミュージアムの鳳翔館と初めて共催させていただき、鳳翔館に収蔵されている貴重な資料を通して、平等院をはじめとする宇治の名所を紹介しております。この展覧会につきましては、1年前に当館の学芸員が鳳翔館と一緒にどのような展覧会を開催できるか考え、旅をテーマすることに決めましたが、新型コロナウイルスの感染が拡大した緊急事態宣言下では、旅は私たちの生活から最も遠いところに行ってしまい、当たり前だった旅をする日常は、もう戻ってこないのではないかと思ってしまったのは、私だけではないのではないでしょうか。ですが、緊急事態宣言解除後はGoToトラベルキャンペーンもスタートし、新しい生活様式を踏まえた日常を取り戻し始めたことが、特別企画展の開催に向け、強く後押しをしてくれました。今回の展覧会では鳳翔館の貴重な収蔵品を当館で展示させていただいておりますが、来たんですね、鳳凰が。もちろん国宝の鳳凰は平等院ミュージアム鳳翔館にいらっしゃいますが、昭和25年から始まりました平等院鳳凰堂修理工事の際に作成され、工事中、実際に鳳凰堂の屋根に設置されていた鳳凰が来ております。この鳳凰が、今なら源氏物語ミュージアムでご覧いただくことができますので、ぜひお越しください。本日こうして宇治鳳凰ロータリークラブ様の例会へお招きいただくことができましたのは、この鳳凰のお導きなのかな、高橋先生からお声がけをいただいた時に思いました。それで、今回タイトルはズバリ「鳳凰がきた」とさせていただきました。会期は今月末までとなっております。ぜひ、ご覧いただきますようよろしくお願いいたします。なお、平等院ミュージアム鳳翔館では、秋期特別展「宇治を味わう 平等院を味わう」を開催されております。会期は当館よりも少し長く、12月14日まででございます。併せて足をお運びください。先程ご紹介いただきましたように、実は私、宇治市歴史資料館の館長も兼務しておりまして、歴史資料館では特別展「古絵図の世界」を絶賛開会中でございます。宇治市では、昭和45年に宇治市史の編さんを開始し、昭和56年に完結いたしました。宇治市史は林屋辰三郎先生と藤岡謙二郎先生のご指導のもと、歴史学と地理学の協同により編さんされ、奥行きと広がりのある市史として評価されております。その後、昭和59年に開館した歴史資料館は、宇治市史の歴史学と地理学の協同という基本方針を受け継ぎながら、昭和、平成、令和と30年以上に及び、市域の歴史と文化を知る上で欠かせない歴史資料を収集し、その保存に努めております。今回の特別展では市史編さんに着手した昭和45年から半世紀の節目を迎えたことを機に、11月4日からは16年ぶりの公開となります宇治市指定文化財「宇治郷総絵図」を展示しております。こちらも、ぜひご覧いただければ、幸いに存じます。最後になりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活を一変させました。そこに生まれた新しい日常は、これからも継続していくと考えられます。このことから、人で溢れる展覧会や自ら触れたり動かしたりして理解を深める体験型展示、定員を超える超人気講座、ワイワイ大きな声を出して行うワークショップ、ぷらっと立ち寄る楽しさなど、当館の当たり前だった風景も一変してしまいました。学芸員を中心に私たちミュージアムの職員は、リスクのある中どうすれば利用者が安全に感じられる観覧環境が整備できるのか、心待ちにされている講座等を開催できるのかを考え、手探りで実行に移しながら、6月2日の再開から6ヶ月経ちました。まだ、入館制限や利用の一部休止は続いております。子どもたちを対象とした事業は実施が難しく、歯痒い思いをしております。しかし、これからもミュージアムの楽しさを発進し続けていきたいなと思っておりますので、応援をよろしくお願いいたします。まだ時間が残っておりますので、チラシの紹介をさせていただきます。タイムトラベルスタンプラリー、ご存知でしょうか。もし、私の今日の話で「当館に行こう」と思っていただけた方がいらっしゃいましたら、ぜひご案内したい企画になります。この企画は宇治市、亀岡市、舞鶴市の3市観光連携協会が主催していて、舞鶴市は舞鶴引揚記念館.亀岡市は大河ドラマ館、そして宇治市は当館において、それぞれのスタンプを集めていただき、抽選で賞品をゲットしようと言うものです。さらに特典がございまして、当館の南側、宇治上神社側の通路側にある掲示板にQRコードが貼ってあります。そこで、当館のスタンプをスマホ等で取得していただき、それを受付でご提示いただきますと観覧料が割引となります。600円の観覧料が480円になりますので、よろしければこのスタンプラリーにご参加いただいて、鳳凰 を見に来ていただけたらなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。宇治市政だよりですが、平成30年、2年前のものになり、「宇治十帖」の物語を子どもたちが演じております。「宇治十帖」は皆さんもよくご存知だと思います。これを見ていただいた上で、当館に足を運んでいただき、「宇治の間」では短いシアターをしておりますので、「宇治十帖」の世界に触れていただければと思います。先程、少し触れました入館者数ですが、当館はだいたい10万人前後で推移しております。公立の博物館としては優秀な入館者数です。現在、目標は16万人としておりますが、4月5月と臨時休館し、半分も戻ってきていないというのが現状です。やはり、インバウンドがなくなったというのが大きく、入館制限をかけておりますので、修学旅行等の団体の対応がかなり難しい状態です。それとやはり、旅行社のツアーがなくなっているということも、大きく影響しているのだろうなと思います。それでも、個人のお客様は、かなり戻ってきているのかなというのを、実感しております。土・日になりましたら、入館制限をしなければならないような状況です。映像展示室は、『源氏物語』五十四帖にあわせまして54席の座席数ですが、現在はそれを半分の27席にして上映させていただいております。換気とか、消毒の関係がありまして、15回だった上映回数は10回程度になっております。人数を制限し、密になる展示資料につきましては利用を休止、図書室につきましても、毎日ではなく、週2回の開室になっておりますが、本当に楽しみに来てくださるファミリー層がかなり多くて、特に、今回ご紹介させていただきましたアニメ「ネコが光源氏に恋をした」は大変評判です。宇治の方に、地元の方にぜひ見ていただきたいアニメになっております。「紫式部日記」を元にしておりまして、専門の方にもよくここまで表現したなとお褒めの言葉をいただいておりますので、ぜひ足を運んでいただけたら嬉しいです。今回、このコロナで私たちも打撃を受けておりますが、宇治市民の方が、足を運んでくださる機会がかなり増えました。市政だよりに割引券を年2回つけていて、今までほとんどご利用いただくことがなかったのですが、この機会に、もう1回、源氏物語ミュージアムに行ってみようかと思われる方がかなりいらっしゃいます。市民の方に足を運んでいただいているというのは、2回目のリニューアルを実施する際の「市民の方にもっと利用していただける施設になりたい」といった思いが実現しているのかなと思います。大変な時期ではありますが、ぜひ当館の方に足を運んでいただきまして、宇治市にこんな施設があるんだということを、再認識していただければ、ありがたいなと思っております。よろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。2020.12.07 11:24
これからの図書館について2020.11.19宇治市中央図書館館長 安田美樹 ただいまご紹介いただきました宇治市中央図書館の安田でございます。宇治鳳凰ロータリークラブの皆様には、平素より本市の図書館運営にご理解とご支援をいただき誠にありがとうございます。また、本日は例会にお招きいただき、これからの図書館についてお話しをさせていただく機会を頂戴いたしました。このような場所で皆様にお話しさせていただくような立場ではございませんが、どうぞ最後までよろしくお願いいたします。 それではスライドと資料をご覧いただきながら、初めに宇治市図書館について、次に電子図書館サービスについてお話しをさせていただきます。 こちらが中央図書館でございます。宇治市の図書館は昭和40年に市民会館図書室としてスタートいたしました。そして昭和59年に中央図書館が開館し、その後、平成4年に東宇治図書館、9年に西宇治図書館が開館し、現在は三つの図書館と木幡公民館、槇島コミニティーセンター、開地域福祉センター、南宇治コミニティーセンター、ゆめりあうじ、京都文教大学図書館に設置された6ヶ所の予約図書の配本所を拠点として図書館サービスを提供いたしております。 平成28年から京都市の中央図書館、伏見中央図書館、醍醐中央図書館など19館も利用できるようになっております。 図書館の年間来館者数は3館合わせまして28万9,078人となり、市の公共施設の中でもトップクラスの来館者数となっております。コロナ前は中央図書館で一日平均約550人が来館されていましたが現在は外出自粛もあり、随分来館される方は少なくなってございます。また、年間の貸出点数は70万7,595点となっており、こちらは年々減少している状況でございます。 こちらは、中央図書館の成人書のコーナーでございます。 こちらは、児童書、子供のための本のコーナーでございます。 今年の春は、新型コロナウイルスの影響により図書館は約3ヶ月間の臨時休館を余儀なくされ、利用者の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。現在もコロナ対策として閲覧席を以前の半分に削減し、カウンターや座席に飛沫防止シールドを設置しております。また、一日に1,000冊から2,000冊あります返却分を1冊ずつアルコールで拭いております。これがいつまで続くのかと思うと、もうため息が出るような状況になっております。 それ以外にも、館内の一方通行や消毒液の設置、また、講演会やおはなし会のイベントで人数制限や検温などを実施し、感染予防に努めているところでございます。今後は、新しい生活様式に応じた図書館サービスが必要になって参ります。 こちらが現在の貸し出しカウンターの状況でございます。ビニールシートで仕切りをしておりますので飛沫の感染は防止できますが、お互いにマスクをしておりますので利用者の方との会話が大変聞きづらいというところが難点でございます。 こちらが館内の一方通行の様子でございます。見た目はあまりよくないですが、他所からお借りしたコーンで左右を分けております。 こちらは、参考資料室の中の閲覧席です。以前はテーブルに椅子を4脚ずつ置いておりましたが、現在は手づくりの仕切りをした上で対面にならないように椅子を2脚にしております。この参考資料室というのは調べ物や研究される方がお使いになる部屋でちょっとお席は少ないですけども、今でも調べものをする方が沢山おられます。 こちらは、コロナ後の朗読会の写真です。定員を減らして座席の間隔を広く取っておりますので、こうした写真を撮りますと少し寂しい感じになってしまいます。 では、ここでお伺いしたいと思います。 皆様は、図書館にどのようなイメージをお持ちでしょうか。 答えは出ております。図書館は本を借りるところ、また、読書好きの人が行くところ、と思われる方が非常に多いのではないかと思います。ですが、実際は、貸し出しや読書以外の目的で沢山の方が図書館に来ていただいております。どのような目的かと申しますとレファレンス、調べ物、学習また新聞や地図、インターネットの閲覧だけに来られる方もありますし、おはなし会や朗読会の参加だけという方もあります。中には、特に目的なく来られる方もいらっしゃり、コロナ前は朝からお昼頃までずっと滞在されるという方もいらっしゃいました。また、図書館には初めから終わりまで全部読む本、言い換えますと読書のための小説などがございますが、必要なページだけを読む本や資料も多数揃えております。行政資料や住宅地図、電話帳、辞書、事典類がこれに当たります。 こちらは、雑誌や新聞をご覧になるコーナーです。雑誌は毎年少しずつ購入数を減らしておりますので、3館合わせて現在は116タイトルになっております。近隣の図書館では約250タイトルもの雑誌があるところもございますので、今後は本市でも雑誌スポンサー制度を導入して、少しでも雑誌のタイトル数を増やしていければと考えているところでございます。 こちらは、新聞を保管している棚でございます。京都新聞ですと5年分。全国の主要5紙が2年分、洛タイ新報は、名前は変わっておりますけども昭和23年分からほぼすべてを所蔵しておりますので、お生まれになった日の記事がご覧いただけるのではないかと思います。 こちらが、電話帳のコーナーです。全国の電話帳が揃っております。 こちらに参考書籍があります。あらゆる辞書や辞典がそろっております。少しご紹介しますとあなたの一族大辞典、苗字8万読み方辞典、全国地名駅名読み方辞典、物理学辞典、難病辞典、絶滅希少鳥類の図鑑、世界鉄道百科図鑑、プロ野球70年史、数え方の辞典、日本方言辞典、日本の物語お話絵本登場人物索引、お茶の大百科、宇治の今昔などなど、沢山の参考書籍を揃えております。この部屋の本は基本的に貸し出しをしておりませんので、いつお越しいただいても閲覧していただくことができます。一度ご覧いただければと存じます。 図書館では貸し出し以外に各種のサービスを行っております。予約図書の配本サービスは移動図書館そよかぜ号の廃止に伴い開始したサービスで、事前に予約された本をお近くの公民館などで受け取ったり、返却したりできるサービスになっております。あまりご存知のない方が多いですが、大変便利なサービスでございますので年々利用される方は増えております。 相互貸借は宇治市の図書館にない本を、府内の他の図書館から借り受けて貸し出しをするサービスでございます。府内の図書館にない場合は、他府県や大学図書館からお借りすることもございます。その他にも読書や生涯学習のためのイベントや取り組みを沢山行っております。 こちらの写真が配本所へ本を運ぶ車でございます。 本をいっぱいに車に乗せまして、6ヶ所の配本所を回っております。赤ちゃんの泣き声が気になり、気兼ねして図書館に行けないと言われる方がいらっしゃいます。図書館では、どうぞ赤ちゃん連れで来てくださいという、「赤ちゃんタイム」を設けております。これは、その時のお話し会の写真です。 こちらは、図書展示です。「僕らはみんな生きている展」というタイトルで動物や植物に関する本を揃えております。こちらの展示は「お茶にしませんか」というタイトルでお茶に関する本やリーフレットを集めた展示でございます。宇治市の図書館の特色としてお茶に関する本と源氏物語に関する本は重点的にそろえております。 こちらは、25年前の阪神淡路大震災当時の新聞の展示でございます。震災発生からしばらくの間の1日毎の新聞をずっと貼っております。日を追うごとに被害の状況が明らかになる様子がこの展示でわかっていただけたと思います。 これは、源氏物語講座の様子でございます。手話教室、外出自粛のストレスを吹き飛ばすためのヨガ教室といったものも図書館で行っております。 こちらは、外国人講師による外国語のお話会の様子です。これまでにベトナムの方やブラジルの方、アメリカ人、カナダ人、イギリス人などの外国人講師の方に来ていただいて、子供たちに外国の挨拶や食事、服装、歌などの文化を教えていただき、外国絵本の読み聞かせを楽しみました。これは、非常に人気のあるイベントで80人、100人など大勢が来られるので、コロナの今は中止をしております。 こちらの写真が、絵本の読み聞かせをする図書館の「読みメン5人組」でございます。今日、こちらにも1人寄せていただいております。これからは、他所へ出張しておはなし会などをしていきたいと思っております。 レファレンスについて少しお話しをさせていただきます。レファレンスとは聞きなれない言葉かもしれませんが、図書館の貸し出しと並ぶ基本的なサービスであり、利用者から相談を受けて調べ物に必要な、正確で体系的な資料を探すお手伝いをするサービスでございます。ここでは、実際に寄せられた質問等を紹介しております。「茶団子の作り方が知りたい。」、「相続で困っている。」、「菟道小学校にあった防空壕は誰が作ったのかを調べたい」など素朴な疑問から調査研究のための相談まであらゆる質問が図書館に寄せられます。最近ではこうした調べものにインターネットを使う方が多くなっておりますけども、インターネット上の情報は信頼性に欠けるものも沢山含まれております。信ぴょう性の高い答えをお求めの場合は出典が明らかな参考資料を使って答えを導く図書館のレファレンスをご利用いただければと思っております。 図書館の主な役割は読書や学習の支援、また資料の収集、提供、保存などでございます。ここでは少し保存についてお話します。 日本では毎年7万点とも8万点ともいわれる膨大な出版物が発行されますが、それが全て本屋さんに並ぶわけではなく、短期間並んで売れなかったらすぐ返本されるようにお聞きしております。返本され、どんどん絶版となって、二度と本屋さんでは手に入らないという本が沢山ございます。実際に、定価が800円の本が絶版となって、書店では手に入りませんのでインターネット上で今16,000円で売られているケースがございました。こうした絶版図書が図書館に残っているということが非常によくあります。この800円の本も中央図書館が持っていました。また、地域について書かれた本は小さな出版社から出されることが多いため、出版数が非常に少なくなっております。気が付くとその地域にもう1冊も残ってないと言うことにもなりかねませんので、このような本を確実に入手して後世まで保存すると言うことも図書館の大切な役割となっています。 宇治市の図書館の課題についてお話しいたします。 まず、1年間に1冊以上の貸し出しをした方は市民の10.3%であり、残りの9割の方は図書館を利用されておりません。また、利用者のうち65歳以上が3割を占め15歳~30歳までの若年層は4%にとどまっております。さらにインターネットの普及などにより、来館者や貸出件数は減少を続けております。それ以外にも、今はどこの図書館にもある視聴覚席が宇治市の図書館にはございません。ですので、DVD やデジタル化された資料の視聴ができないということになっております。これは、図書館が開館した約35年前にインターネットが普及していなかったため、建物がインターネットに対応していないと言うことも一つの要因でございます。さらに、外国語の本が読みたいという利用者からの要望にもお応えできておりません。 そして、大きな課題となっているのが蔵書を収蔵するスペースが限界に達していること、もう一つが蔵書冊数が全国で最下位であるということでございます。 こちらが床にまで本が溢れた書庫の様子でございます。これ以上本を入れるところがございません。 こちらは、全国の同じ人口規模の自治体51市を比較したものです。本市図書館の延べ床面積、蔵書冊数は51市中最下位でございます。図書購入費も47位ということで平均を大きく下回っております。現在はこの蔵書冊数を最下位から一つでも上にあげて、人口1人当たりの蔵書冊数、1.74冊を、何とか2冊にまで増やしたいということを目標にしております。それには、何万冊もの蔵書を増やす必要がございます。図書購入費が年々削減されている中、最下位を脱出するというのは到底叶わない目標となっております。 近隣の図書館と比較いたしましても、人口1人当たりの蔵書冊数は、本市は1.74冊ですがお隣の城陽市はおよそ4冊、久御山町はおよそ9冊、京田辺市がおよそ5冊などとなっており、ダントツのワースト1位という状況でございます。 それ以外のサービスにおいても、本市の図書館は大変苦戦をしておりまして、まずスペースがない、本がない、お金がないという厳しい現状で運営をしているところでございます。 これらの課題を一定解決できるのが電子図書館でございます。これまで図書館を利用していなかった9割の方やスマホをいつも持っている若い方の中に電子書籍なら借りてみたいと思う方がいらっしゃるだろうと考えております。また、これまで図書館になかった外国語の書籍がご覧いただけるようになります。さらに、スペースがいらない電子書籍であれば冊数を大きく増やすことができる、と期待をしているところでございます。 ここからが、本日の主題となります電子図書館のお話しです。 こちらが、パソコンで電子書籍をご覧になるイメージです。本の表紙とタイトルがわかりやすく表示されています。電子図書館とは、タブレットやスマートフォンからインターネット上の電子図書館にログインしていただくと、本の貸し出しや返却ができるというサービスでございます。 いつでもどこでも利用することができ、ポケットにスマートホンがあれば何冊もの本を読むことができます。通勤や出張、旅行に重い本を何冊も持っていく必要がなくなる、とお考えいただければと思います。また、図書館に来館する必要がなく、他の人が触った本に触れる必要がありませんのでコロナ対策として導入する図書館が増えてきております。 ただし、今の図書館にある本が電子図書館で見られるようになるというわけではございませんので、その点はご理解をお願いしたいと思います。 電子図書館のメリットは貸出し期限が過ぎると自動的に返却されることでございます。したがって、延滞がございませんので図書館にとっては督促が不要となります。また紛失や劣化もありませんし、スペースも不要でございます。また、市内に1冊しかない貴重な郷土資料や劣化した地域資料等は、今は貸し出しができませんが、電子書籍にすれば皆さんにご覧いただくことができます。 一方のデメリットでございます。実は、電子図書館サービスは非常に課題が多いサービスだと言われております。その理由として、電子図書館サービスが新しく、確立していないということと、インターネット上の法整備が整っていないということが挙げられます。人気のある本を電子書籍化しますと違法にコピーされて無料で配信されます。これらからは広告収入を得られるため、違法サイトは後が立ちません。当然紙の本は売れなくなりますので、出版社は電子書籍化をするのを嫌い、なかなかしてくれない、と言うことになっております。特に文学は少なく、人気作家の本やベストセラーはなかなか電子書籍にはなりません。さらに、図書館利用の多くを占める高齢者の方は、インターネットや端末操作に不慣れな方が多くいらっしゃいます。こうした方にも馴染んでいただきたいと思いますので、図書館にデモンストレーションができるような大型のディスプレイを置いて、貸し出しのついでにちょっと見ていただいて体験していただければ、と考えておりました。残念ながらディスプレイの予算がつきませんでしたので、現在、何か良い方法がないかと頭を悩ませているところでございます。こうした事情から、全国の自治体で電子図書館を実施しているところは、わずか100館程度にとどまっております。 では、どうして課題の多い電子図書館を導入するか、と申し上げますと、紙の書籍、電子書籍を問わず1人でも多くの方に本をお届けしたいから、ということでございます。今回、電子図書館が国のコロナ対策交付金の対象となるということですので、この先、外出の自粛要請や自然災害などによる臨時休館があった場合でも、図書館に来館せず本を手にとっていただくことを目的としまして電子図書館サービスを実施することになりました。 どんな人に使っていただきたいか。 電子図書館は本の種類や数が圧倒的に少ないため、全ての方には満足していただけませんが、図書館に行きにくい方やこれまで利用していなかった方に是非ご利用いただきたいと思っています。 どんな本をそろえるのか 今、考えておりますのが調べ物のための参考書籍や実用書、ティーン向けのライトノベル、絵本や調べ学習の本、外国語の本、種類は少ないですが文学やエッセイ、著作権の切れた昔の名作も揃えたいと考えております。例えば、旅行に行かれる場合、紙のかさばるガイドブックではなく、電子書籍版のガイドブックを持っていかれますとスマートホンに入りますので、身軽で快適な旅行をしていただけるのではないかと思っております。 利用するのはどうするのか。利用していただけるのは、宇治市にお住まいの方、在学在勤されている方で宇治市図書館の貸出券をお持ちの方に限ります。お1人二点を2週間まで借りていただく予定としております。また、電子図書館の開始予定は来年の3月でございます。 電子図書館の使い方について、今日はスライドで簡単にご説明をさせていただきます。なお、これからご覧いただく電子図書館はあくまでも参考でございます。本市の電子図書館はこれから入札をしますので落札する業者によってはこの画面と異なる電子図書館になる可能性がございますのでご了承いただきたいと思います。では、電子図書館を見て参ります。 電子書籍がテーマごとに表示されております。今日は、料理と食事のコーナーから「有元葉子の和のお弁当」を選びます。次に本の右側、ブルーになっている「借りる」というところがあります。それをクリックしていただきます。そうしますとマイページに、これまで借りた本が全部表示されます。その中から読みたい本の右側の「ブラウザですぐ読む」というところをクリックしていただきますと本が表示されます。このページは見開きのページになっておりますが、1ページずつ見ていくこともできます。ページめくりは画面の端をクリックしていただくとページがめくれるようになっております。途中で読み終える時は左の上にある×、これをクリックしていただくと本が閉じられ、次にもう1回読もうかなというときに、今読んでいたそのページが開く、ということになっています。ここまでが電子書籍の簡単な使い方でございます。 電子書籍が日本で普及するまでにはまだまだ5年10年が必要であると言われております。それでも図書館の規模が小さく予算の少ない本市の図書館は、電子図書館サービスを普及させたいと考えております。宇治市電子図書館が3月に開設されましたら、本日ここにいらっしゃる皆様にもぜひご利用いただきたいと願っております。 最後になりますが、日本では知識基盤社会の進展やAI 技術の進化、また ウイズコロナなど社会が大きく変化しております。これに伴い我々は新しい知識や情報がこれまで以上に必要になって参ります。今後の図書館は、貸し出しを重視する図書館から皆様のお役に立てる図書館になれるよう様々な情報やサービスをお届けして参りたいと考えております。 どうぞ皆様、これからも図書館をご支援していただきますようよろしくお願いいたします。 以上で、これからの図書館についてのお話を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。2020.11.27 07:18
宇治市の消防体制について2020.10.29宇治市消防本部消防長 吉田昭皆さん、宇治市消防本部の吉田でございます。本日は皆さんとお話をする機会を作っていただきまして大変ありがとうございました。また宇治鳳凰ロータリークラブの皆様におかれましては山下会長を先頭に宇治市の消防行政や防災行政に日々ご協力、ご尽力をいただいておりますことに対しまして、この場をお借りいたしまして厚く御礼を申し上げます。今日は限られた時間の中ではございますが、宇治市消防本部の消防体制の現状をお話させていただきながらそのあと、消防本部が重点的に行っております事業につきましてちょっと宣伝になるかもしれませんが、お話させていただきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。皆さんのお手元の方に資料をお配りしております。今日はこちらの資料に沿ってお話を進めさせていただきます。宇治市消防本部の歩み宇治市市制が施行されましたのは、昭和26年の3月1日です。これはわりと有名な話なのですが、消防本部ができましたのが、その1年5ヶ月後の昭和27年8月ということになっています。設置されました当時は本部員がたった3名の本当に小さな消防本部として発足をしております。今から遡りますこと約68年前の話でございます。大変小さな組織でございましたので、例えば現場活動、消火活動とか、水防活動とかございますけども、そういった活動につきましては、たった3人なので、職員だけでは対応できませんでしたので、消防団の方に全部お願いしながら対応されていたと聞いております。その当時は水防活動とか、消火活動を行うだけの組織でございまして、今は消防本部の中の大半の業務を占めております救急業務というのは行われておりませんでした。救急業務が始まったのが昭和34年、法律が改正されまして消防本部で救急業務を扱うようになりました。当時は、市の衛生車というのがございまして、その車を活用させていただいて救急業務が開始されたということです。そして救急業務が昭和40年頃からわりと需要が多くなって参りまして、消防本部に救急車を整備しながら本格的に救急業務を開始することになりました。当時の救急車といいますのは今でしたらわりと大きいワンボックス型で外から見たらわからないかもしれませんが車の中で立って作業ができるほどの高さがございます。それと比べまして当時の救急車といいますのは今で言うバンタイプの車、乗用車の後が荷台になったようなバンタイプの車を使用されていました。救護活動につきましても本当に簡単な応急処置だけをして、とりあえず早く病院へ運ぼうというような救急業務でございました。現在は救急救命士制度というのがございますので救急救命士が行います医療行為が気管挿管でありますとか、輸液でありますとか、薬剤投与とか、そういったことも行いながら搬送するんですが、当時は早く病院へ運ぶことを主とした救急業務であったとお聞きしております。そうした中、消防署の庁舎につきましても徐々に昭和30年頃から現在の東消防署の前身となります東宇治分遣所というのが建設され、昭和44年には消防本部及び消防署庁舎を宇治地区に建設。これは現在、宇治市福祉サービス公社が使用されているところでございます。そして昭和47年には現在の伊勢田救急出張所の前身となります西宇治消防出張所というのを伊勢田地区に建設しております。私が消防署に入りましたのが昭和55年の1月になるんですが、この年に4名の職員が増員されると書いていますが、そのうちの1名が私でございます。私が消防本部に入署しました頃には1消防本部、1消防署、2消防分署という体制で職員数にありましても112名と格段に増員された状況でございました。その後、昭和57年に現在の西消防署の前身となります西宇治消防分署が建設されたり、昭和63年は槇島地域に槇島消防分署が建てられております。最終的には平成15年に現在、消防本部が入っている宇治市保健消防センターというのが竣工いたしております。また時の経過とともに出張所を消防分署にしたり、消防分署を消防署にしたりということで現在では1消防本部、3消防署、1消防分署、1救急出張所という体制で、職員数にありましては私が入った時の倍ほどの211名という大変大きな組織になることができております。次に宇治市消防本部の機構につきまして触れます。宇治市長の直轄に消防本部、消防団本部というのがございまして消防本部の中には4課、それぞれ独立した課がございます。そのうち消防総務課、予防課、警防救急課というこの3課にありましては毎日勤務者として、事務処理をやっている部署でございます。もう一つの指揮指令課というところにありましては宇治市内の119番通報を全て受信しております。受信して消防隊や救急隊を出動させる消防で言いますと中枢の部署と言うことになっております。現場活動のほうは中消防署、西消防署、東消防署という三つの消防署で災害対応を行っております。また消防団組織にありましては消防団本部の下に宇治分団、槇島分団、小倉分団、大久保分団、東宇治分団、それと女性消防団として、あさぎり分団という6分団で構成しています。消防の予算について211名の人件費とすべての費用を含めまして単年度約19億円から22億円の費用がかかっております。年度によって約3億円の差があるというところが皆さん不思議に思われるかもしれませんが、消防車両というのは大変高価なものが多いです。例えば今、東消防署に配置しています30m の高さまで届くはしご車は約2億円します。西消防署の救助工作車が約9000万円ぐらいします。あと救急車は、しょっちゅう走っていますけれど1台約3000万円します。そういった値段がしますので車両の更新の多い年についてはこういった22億とか、そういったことで額が上がっています。この予算額を宇治市民の方一人一人に当てはめていきますと、赤ちゃんも含めて1人1万1000円かかっていることになります。各消防署の庁舎について宇治市消防本部の庁舎といたしましては宇治市保健消防センターがあります。ここが消防の中心となります。1階には中消防署が入っておりまして2階には消防本部が入っております。あと3階以上なんですが、保健施設や休日診療所の施設等が入っていまして、宇治市内では珍しい複合施設になっています。宇治市保健消防センターを中心といたしまして各消防署が配置されているわけでございますが、宇治川沿いには槇島消防分署がございまして、ここには宇治川水難救助対応といたしまして舟艇が2艇配置されております。中心から言いますと西側になります所には西消防署があり、こちらには特別救助隊が配置されて全市内を管轄しております。東側には東消防署があり府道宇治城陽線(旧24号線)の通り沿いに伊勢田救急出張所があります。ここには2台の救急車と救急救命講習ができる施設を含めて救急に特化した出張所ということになっております。宇治市の火災対応の状況は火災があったときにどんな体制が取れるのかというところで皆さんもあまりご存知ないと思いますが、例えばいわゆる一般の家で火災が発生しますと、これを建物火災と消防本部では言っていますが普通の家が燃えますと各消防署から消防車が5台、救急車が出動し、更に指揮隊車両というのが一緒に出動します。この指揮隊車両といいますのは、直接災害対応の放水活動は行っていませんけども、各消防車がどこの水利についてどの方面から放水をする、例えばその延焼の状況を見ながら随時活動指示をする中枢の部隊でして、これがないとなかなかうまく消せないことになります。救急出動については救急隊が5隊配置されていまして年間9000件以上の救急出動をこの5隊で対応しております。年に数回、一度か二度ぐらいは5隊では足りなくなる場合があります。5隊すべてが出てしまっていて、別の救急要請があるということが年に1回か2回ぐらいはあるんですけども、そういった場合は、京都市さんのほうへお願いして、京都市さんのほうから救急隊に来てもらう対応を取っています。特に救急車といいますのは、本当に1分1秒を争うような現場が多いわけでございますので、消防隊の場合でしたら各管轄区域を持っておりまして、住所によってどこの消防隊が出るかを決めていますが、救急車につきましては災害現場に一番近いところにいる救急車を選定して現場へ出動させるということになっております。近年の災害状況地震や豪雨や台風、こういった災害がテレビでもよく見ますが、50年に一度とか、100年に一度とか、そういうふうに言われる災害が本当に毎年のように全国どこかで発生しているような状況でございます。ここ数年の状況を見ましても千曲川の決壊や九州地方で、聞かれたことがあると思うんですが線状降水帯といって、同じ場所でどんどん雲ができて、その場所で雨が降り続けるというような特殊な局地的豪雨によって沢山の方が家を失ったり、被害に遭われたりしているのが現状です。宇治市におきましてもこういった災害がいつ起こるかわからない。どこで起こるかわからないということで現に平成24年に京都府南部地域豪雨災害というのが起こっております。これについても同じように線状降水帯が発生しまして、宇治市内の各地で大変甚大な被害が出ておるのが記憶に新しいところではございます。こういった大きな災害が発生した時に消防組織といいますのは、市町村単位の組織でございます。宇治市でしたら宇治市内しか出動しないという形の組織でございますので大きな災害が起こって広範囲に被害が出た時に、宇治市の消防だけではなかなか対応できないような事が起こってくることがございます。そういった時のために京都府下の消防本部全体で京都府の広域消防相互応援協定というものが組まれております。例えば宇治市で大きな被害が出た時には京都府下の消防本部が宇治市へ駆けつけていただくという、要請によって来ていただくような協定も組んでおりますので何とか京都府は守れるのかなとこんなふうに思っているところでございます。火災などの統計について火災種別、近年の火災発生件数につきましては徐々にではあるんですけども減少の傾向になっております。平成30年度と令和元年度を比較してみますと火災件数では6件の減少、私が入った昭和55年ぐらいですと120件ぐらいの火災が発生していることから思いますと本当に半減以下になっているのかなと思います。これにつきましてはいろんな要因が考えられてはいるんですが一つの要因といたしましては最近のガス器具、または電気器具で、これらの安全装置が大変すぐれています。ですからちょっとしたミス、うっかりしたミス、天ぷら鍋のかけ忘れとか、そういったものでも昔でしたら火がついて家一軒が燃えていたところが、ガスが遮断されて勝手にガスの火が消える。そういったことで火災件数が少なくなっているということについては、これは事実かなと考えております。火災の原因についてやはり最近の世相を反映いたしまして放火または放火の疑い、これを足したものがほとんど毎年トップになっています。続きましてはタバコによる火災で、これも喫煙者の方がどんどん減っているところではございますけども、件数も減っているんですが相変わらず原因の上位を占めています。最近の話なんですけども増えているのが電気配線による火災というのが大変多く発生しております。世間でもDo it your self 何でも自分でやりましょうという風潮があります通り、配線工事とかも自分でやられたり、危険性もわからず柱に打ち付けたりとか、そういったことによって火災になっていることが多く発生しております。火災現象のもう一つの要因といたしましては、住宅用火災警報器をご存知だと思いますがこれの普及が大分効果を出しているのかなと考えられております。住宅火災警報器は消防法及び、宇治市の火災予防条例によりまして平成18年6月から新築住宅に、平成23年6月からはすべての住宅に設置することが義務付けられております。全国的に見ますとやはり住宅火災で亡くなられる方の約6割以上がやはり逃げ遅れによるものという報告もされております。そんな中でアメリカでは1970年代にはすでにこういった住宅用火災警報器の設置が義務となっていたようです。その結果10年後ぐらいにはやはり住宅火災で亡くなられ、焼死者数が半分以下に減ったという報告もされております。宇治市内ではもうすでに8割以上の方が住宅用火災警報器の設置をしていただいていますが、これも期限がございまして、だいたい5年から10年と言われております。ほとんどの機種は10年は持つと言われていますが、ちょうどその設置義務が始まりました頃に設置していただいた方につきましては、そろそろ買い替えの時期が来ているのかなと思います。また価格的に安いものではないんですけども、これによって家族の命が守れると思ったら、ぜひ点検していただいて交換をしていただくようにお願いしたいと思います。まさか設置しておられない方はこの中にはおられないとは思いますので、交換のほうよろしくお願いしたいと思います。そんな中でも、火災によって亡くなられた方の7割が高齢者の方というような報告もされているところでございます。これにつきましては、やはり行動力の低下とか、例えば目が悪くなってコンロの青白い火が見えない。着いていないと思って、その上で作業をしていて着衣に火がつく。そういった高齢者特有の原因で亡くなられる火災も増えております。これまでガス器具や電気器具には安全装置が付いていて火事が少なくなったというお話はさせていただいておりますが、やはり高齢者の方といいますのは長年使い続けてきたガスコンロでありますとか、電気ストーブでありますとか、そういったものを長く使われているという傾向がありますので、どうしてもそういう安全装置がないもので災害に遭われるといった傾向があるという報告もされているところでございます。地域の自助・共助こういった言葉を聞かれたことがあると思います。それのツールといたしまして災害時安否確認のためのボードというものを消防と市の危機管理課、合同で作らせていただいております。これはどんなものかと言いますと災害時安否確認ボードと言いまして黄色い面とみどり色の面と二つあるんですけども黄色い面につきましては台風や地震が起こったとき玄関前に「私、大丈夫です」という意味でこの黄色面の方を掲出していただくものです。これは、例えば救出に向かった消防隊員がこのボードを見て、この家は大丈夫なんやと隣の家を見ればこのボードが出てない。ひょっとしたら中で閉じ込められているかもしれないので救助に向かう目印になるというようなことで各自冶会、町内会さんにこういったボードを町内会単位で導入していただけませんかということで消防と危機管理課のほうからお願いに回っております。これは昨年度から始めたところなので現在46の自冶会、町内会さんに配布させていただいて、約1万2000枚配布させていただいております。まだまだストックがございますので興味を持たれた方は消防本部か、市の危機管理課のほうに問い合わせていただきましたら無料で配布させていただくことになっておりますのでよろしくお願いします。また災害の時だけに使うボードだけでなく、裏側は普段でも使えることができるようになっています。例えばこれを玄関先に置いといて出かけるときにぱっと見ていただき、何が書いてあるか、電気、ガス、タバコは消しましたか、出かける前、寝る前、火の元の確認はしましたか、みたいなちょっと出かけるときに気になって確認に戻ってもらう。そういったことでも大半の火災は防げます。興味のある方は導入を考えていただきますようにお願いしたいと思います。火災件数火災件数は減少の方向に向いてはいますが、救急のほうにつきましては、やはり右肩上がりとなっています。だいたい宇治市で言いますと年間で500件ずつぐらい増加しています。昨年の救急件数は9228件、年々増えると言っていましたが、一昨年は猛暑がありまして熱中症の方を、沢山搬送しております。そういった関係もございまして昨年は割と熱中症の方がおられなかったので150件ほど減少しております。またこれは不思議なことで今年に入りましてコロナ、これの感染が多く発生しています。本来で言えばコロナに感染されて救急要請されて沢山運んでいるのかなと思うとこれがまたコロナ対応としてマスク、消毒、そういった予防対策を徹底されていますので、インフルエンザがほぼありませんでした。今年の初め、2月3月ぐらいでは、通常であれば一番インフルエンザが流行する時期にほぼなかったというドクターとお話をする中でも、こういったことをおっしゃっておられます。ただ皆さん思い出してください、コロナが初めて入ってきたとき、やはり心配で怖い思いをされていますが、今でこそちょっと落ち着いているのかなという感じですけども、コロナが入ってきた頃と何ら変わっていません。まだ特効薬もありません。そういった状況の中でやはり年長者の方とか、持病を持った方へは何の対策もできておりませんので、消防本部といたしましても十分感染防止には努めてはおりますけども皆さんも気をゆるめずコロナ対策をしっかりしていただきたいと思います。お時間が来たようでございますのでこれで私の話は終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。2020.11.13 11:46
月見と秋の七草 宇治市植物公園2020、10.1園長 魚住智子皆さんこんにちは、宇治市植物公園の魚住智子と申します。今日はどうぞよろしくお願いいたします。今日はお月見だというお話がありました。ちょうど私の卓話のお話をいただいた時にどういったお話をさせていただこうかと考えていたときに10月1日はお月見の日ということがわかりまして、お月見の話をさせていただいて、植物のお話をといただいておりますので秋の植物を少し紹介したいと思います。まずお月見ということなんですが簡単に紹介をさせていただきます。お月見といいますのは旧暦の8月15日十五夜、今日は十五夜ではないということなんですけども、この日の月のことを仲秋の名月といいます。この旧暦の8月15日というのがこれは毎年変わるのですが、今年はたまたま10月1日の今日がお月見の日になるということです。実はもう一つ、お月見の日がございまして旧暦の9月13日の月を十三夜と申します。この月後の月、または豆名月、栗名月とも言うのですけども今年はこれが10月29日ということです。もし、今日は雨が降って天気が悪かったらもう1回チャンスがありますよということですが今日は大変お天気ですので両日お月見ができるのではないかと思います。実は二つあるんですね。なんでかなということですが十五夜といいますのはそもそもは中国から入ってきた文化で、奈良、平安時代辺りに入ってきたそうです。それに対し十三夜と申しますのは実は、これは日本の独特のお月見らしいです。中国の方には十三夜というお月見はないそうです。お月見が奈良時代、平安時代あたりに日本に入ってきて、これは10世紀になりますと宇多法皇という方が月見を行ったということが文献に記されております。これは詩歌や管弦を楽しむ、宴のようなものであったということで当時の貴族社会だけ流行したようです。これが14世紀になりますと室町時代に入って行きますが、宴は段々と簡素化されていきます。で、室町時代後期になってもうちょっと簡素化されて、お供えをしてお月さんを拝むというような文化に変わっていったようです。これ、当時はまだ庶民にはなかなかこういった文化はなくて、どちらかというと貴族社会に流行っていた文化だったようです。 それがさらに進むと今の様相に近づいて参ります。江戸時代に入りますと十五夜の夜に芋煮をして夜遊びをするというような、ちょっと庶民に馴染むような文化に変わっていったようでございます。これが江戸時代後期になりますとお供え物として団子を供えるようになります。この時に江戸のほうでは丸い形の団子、京都、大阪、関西の方では里芋の形の団子を供えたという記述があるそうです。このあたりから今の月見と近くなってきたようでございます。実は、日本ではこういう文化があるんですけども東アジアの方では旧暦の8月15日、ちょうど十五夜と言われるお月見をするときに芋の収穫祭を行っていたというような慣習があったようです。日本でもこの時期はちょうど里芋の収穫時期となるということで関西では里芋のような形のお団子を供えたのでしょう。そして、現在なんですけどもお月見さらにさらに発展しまして、実はこの宇治という土地は日本名月100選の二番目に認定されているということを知りまして、認定の第2号ということで宇治の月で宇治公園、塔の島の月、宇治橋の三の間の月が日本名月100選の第2番目に認定されているということでございます。種別にB類と書いておりますけどもこれは何かと言いますとお月見をしながら何かイベントを行う場合がA類と認められていて、B類というのは綺麗なお月さんが見えますよという場所のみのものでA類、B類という分け方がされているものでございます。それにしても第2番目に認定されているということは宇治って歴史のある街だなと思います。お月見をされるということでお団子と一緒によく絵なんかを見てますとススキが飾られていることが多いですね。やはり季節の花ということで飾っているのかなと思っていたんですが実はもっと深いものがあったようでススキといいますのは収穫への感謝や魔除けの意味もあるようです。穂が稲穂に似ているということで収穫の感謝という意味を込めて一つはススキを飾っているようなお話があります。もう一つ、ススキという植物は茎の中が空洞なんですね。そこに神様が降りていらっしゃるということでこのススキが飾られているということがあるようでございます。悪霊や災い除けや、収穫の豊作を願うという意味が込められているようでございます。地域によってはこのススキを月見の後にちょっと庭先にさして魔よけにしたというお話もあるようでございます。今はススキだけではなくて、例えばススキと一緒にコスモスが飾られたりとか秋の七草とか、季節のお花を飾られることもよくあることなんですけども、せっかくですね、私、植物園から来ておりますので植物の話も少し交えながらお話を進めて参ります。秋の七草を紹介したいと思います。植物をそれぞれ紹介していく前にこの秋の七草はどこから始まっているのかということを少しお話していきます。歌が2種ございます。万葉集に書かれました山上憶良の歌でございます。ネットで歌。秋の野に咲きたる花を 指折りて かき数ふれば 七種の花 萩の花 をばな葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝顔の花ここから実はこの秋の七草というのは始まっているようでございます。この後それぞれ一つずつお花のご紹介とエピソードをお話していきたいと思いますがこの中で一つ気になるのが朝顔です。この歌が詠まれた頃、現在の朝顔というのは日本には渡来してないそうです。この朝顔につきましてはいろんな説がありまして後ほどご紹介したいと思います。これが桔梗の花であるということが今は定説になっております。まずおばなですね、動物の尾っぽに似ているいうことでおばなという名前がついておりますがススキのことでございます。先程ご紹介しましたように神様の 依り代とか、収穫の稲穂に見立てているとかいうことがございますけども、イネ科の多年草でございます。ススキをかやぶき屋根に使ったり昔から利用されていた植物でございます。今年はちょっとススキの出が、出穂が遅いなと思ったんですがなかなか梅雨の日照不足か影響しているのか、またまた夏の高温が影響しているのか、よくわかりませんけどもちょっと今年は遅めですね。次はなでしこの花でございます。なでしこと言いますといろんな種類がありますけどもカワラナデシコのことです。ナデシコ科の多年草で源氏物語に登場する昔からある植物でございます。よくヤマトナデシコとか、カラナデシコと言い方がございます。ヤマトナデシコというのはカワラナデシコと呼び方が違うだけで同じナデシコでございます。それからカラナデシコ、これも源氏物語に登場するんですがこれはセキチクの事でして、もう少し小さくてどちらかというとそそとした美しさではなく、華やかな美しさの種類でございます。実はナデシコの咲いてくるのは秋の七草と言いつつも、もっと夏なんですね、はやければ7月ぐらいから咲いている植物です。昔とはちょっと季節分けが違いますので秋の七草に詠まれています。なでしこでございます。次はオミナエシでございます。漢字で書きますと女郎花と書きますけどもこの女郎というのは昔は高貴な女性のことを意味していたそうでございます。オミナエシ科の多年草でございます。名前も漢字で書くとすごく綺麗な名前でお花の色も黄色で鮮やかで美しいですけども、実は独特の香りを持っております。簡単に言いますとちょっと臭いです。綺麗なお花だけれども独特の香りを持っている植物でございます。このオミナエシなんですけども実はちょっとしたエピソードがございます。この山城地域に因んでいるということでご紹介します。その昔、平安時代、奈良時代頃に小野頼風という方が都にいらっしゃいました。この方が都で親しくなった女性がいらっしゃったんですね。都の方で仕事をされてましたのでゆくゆくは故郷の近江に帰らなくてはならない。ということでこの小野頼風さんは近江のほうに帰ってしまいます。女性の方はもちろん京都に残ったままなんですけども、どうしても恋しくなって小野頼風さんを追ってこられたんですね。追ってきて丁度八幡辺りに着いた時にこの小野の頼風さん、実は地元に帰られて新しい奥さんをもらわれたと聞かれました。それにショックを受けて倒れ亡くなられました。その時に着ていた衣がやまぶき色の衣を着ておられたということで、亡くなられた場所で山吹色の花が咲いていたのがこのオミナエシであるというエピソードがございます。 こうやってお話しますと作り話ではないかと何となく思ってしまうんですけども実はそのエピソードを象徴するものが八幡市の松花堂のほうにございます。女郎花塚、今、お話したエピソードが書いてあってこういうものが八幡にあるということでより真実みがあるのかなと私は見に行きますと、石碑の前に女郎花が咲いていました。次は萩の花です。漢字を見ますと秋の代表するようなお花というのがわかりますね。秋に草冠がついております。芽子、それから鹿鳴草という別名があります。萩の花家畜の飼料や垣根なんかに使用されまして萩というと秋をイメージしますが鹿の発情期にこの萩の花が咲くということでこういった名前がついているそうです。ちなみにこの萩の花、垣根に利用しているようです。ミヤギノハギといい枝が下に垂れるような長い枝の萩の種類ですがこのお花を使って垣根を作っています。仙台野草園では手づくりだと聞いております。実はこの萩の垣根は先程の松花堂に沢山種類がありまして機会があれば見ていただければと思います。昔から植物って本当に身近にあってすごく利用されているのだなということがわかります。葛の花なんです。クズと言いますとあまりいいイメージがありませんが実はすごい植物なんです。2年ほど前に植物で一番何が気になりますかと小学生から質問された時にその葛をあげました。ものすごい利用価値のある植物なんですね。全然そうは見えないのですが今、この葛の印象が悪いのはなんでかなと思いますがマメ科のつる性植物であります。寒くなってくるともうそろそろ必要かなと思いますが葛根湯ですね、クズの根っこの湯と書きますけどもクズは薬用の植物の一つでございます。それから繊維質の植物として葛の茎の部分、つるの部分ですね、ここを繊維にして織り上げた布があります。葛布といいますがまだ作られているということでございます。それからクズ湯として食用にされています。すごく印象が悪いと言いましたのは何となく高速道路の下にあるすごく絡まっている植物というイメージが非常に多いんです。実はこの葛なんですけども19世紀後半ぐらいにアメリカに渡っています。なぜ渡ったかと言いますと動物を飼育している人とかですね、葛は飼料になるということで輸入され、もう一つは庭園材料として使えるとアメリカに導入されたわけなんです。これは予想以上に生育旺盛でして、思った以上に蔓延ってしまったらしいですね。で、実際今や手がつけられない状態というふうに聞いておりますけどもそういったこともございましてすごく不名誉な名前がつけられております。世界の 侵略的外来種ワースト100のうちの一つであるというふうに言われております。実は日本にゆかりがあるものとしてこの葛だけではなくてワカメもこの世界の侵略的外来種ワースト100の中に入っているというすごい衝撃的なお話があります。食用に使えるんじゃないかなと思いつつもやはりその繁殖力がすさまじいということで世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれております。私の好きな花なんですが。葛の花なんですけれどもっといいところを見てもらいたいなと思います。これは奈良の吉野のほうにあります旧森野薬草園に行った時に作っておられた葛粉なんですけど、今はもう作っておられないということです。根っこの部分を潰してでんぷんを取って葛粉にするわけなんですけども貴重なものだと聞いております。なかなか今は作るのも大変そうでございます。 次はフジバカマです。キク科の多年草で、花は桜もちの香がします。これはクマリン成分を持っているんですけども、香りの植物でございます。私、実はキクアレルギーを持っておりまして、このフジバカマの咲く頃にこの花を展示するのに鉢を運んでいたらくしゃみが止まらなくなったというぐらいキクアレルギーのある方は気を付けていただきたい植物でございます。桜餅のようないい香りがするんですけどもアレルギーの持っておられる方はくしゃみが止まらないということでございます。環境省のデットデータによりますと絶滅危惧二類になって、これは野生の状態で、絶滅危惧種に認定しているものでございます。環境省の方ではレッドデータを7段階に分けまして絶滅の危険が高い順でランクづけがされているんですけども絶滅危惧2類というのは上から五つ目でございますね。絶滅危惧植物の中ではそこまでまだ深刻ではないけども、ちょっと生育数が減ると絶滅してしまう危険がある種類でございます。実はもう一つ秋の七草の仲間に絶滅危惧種がございます。これが最後のご紹介するものになるんですが朝顔の花。先程の歌の中にも書いてましたけども桔梗でございます。キキョウ科の多年草でこの花は絶滅危惧種の二類ということで指定されております。環境省以外に京都府でもデッドデータを取っておりまして、京都府の中では絶滅寸前種となっております。これは上から2番目のかなり京都府では絶滅危惧の高い方にランク付けがされております。歌の中の朝顔というのは何かというお話があったんですけども現在の朝顔というのは朝咲いて、お昼には萎んでしまいます。実はこの歌が詠まれた頃はまだ朝顔のお花は日本に入って来てないんですね。もう一つ、朝顔としての夏に咲くムクゲが候補に挙がっていたんですけどもこのムクゲも日本に入ってきたのはもう一歩遅いんです。この歌が生まれた後に入ってきているんですね。では何かということで何で桔梗になったかと言いますといろんな歌や文献をみてみますと朝顔の花の説明として、朝咲いている、夜も咲いているという記述があるんですね。で、それで季節的に考えると、この桔梗ではないかということでこんにち桔梗説が定説にということになっています。ということで7種類を簡単にご紹介させていただきました。秋の花の他にも沢山ありますね、コスモスもございますし、それからノギクもございますが何を見ても思うのは山上憶良さんの時代に詠まれた歌の中に登場する植物が今の時代にも残っているというのがすごいなと思っております。植物の置かれている状況は様々です。とういうのは絶滅にひんしているものもあります。でもこの7種類がこの1000年以上の時を経てまだ我々が見ることができるということが、先程、葛の話もありまして形は変わって来てますけどもこの時代に残っているということはすごいなと思います。これがさらにまた、この後1000年以上残っていけばいんじゃないかとは思うんですけども、それをしっかりと伝えていくのが我々植物園の役目ではないかと思っております。最後になりましたけどもこのような情勢で、コロナのことで皆さん生活様式が代わっていらっしゃると思います。その中でも今お話させていただいたように植物というのは常に身近にあるものでございまして我々の生活が変わっても植物はおそらく変わらない。この機会に植物公園に植物を見に来ていただけたらいいんじゃないかなと思います。最後ちょっと宣伝が入りましたけどもお話の当初ご紹介いたしましたように今日はお月見でございますのでぜひ、晴れていますし、お月見も綺麗にできると思いますのでお月見しながらおだんごとか、もし身近にあればススキとか、秋の花を少し飾ってゆったりした時間をお過ごしいただければと思います。簡単ではございましたけども以上、私からのお話を聞いていただきました。本日はどうもありがとうございました。2020.10.20 05:24
地域の雇用失業情勢とハローワーク業務のコロナ対応について2020.10.8 ハローワーク宇治公共職業安定所所長 長江一久こんにちは、ただいまご紹介に預かりました長江と申します。よろしくお願いいたします。我々ハローワークの職員はご存知のように一対一でカウンターでお話することが主たる業務になっていますので、このように沢山の皆様の前でお話するのは非常にまれで、得意ではございませんので聞き苦しい点が多々あると思いますがよろしくお願いしたいと思います。私共は宇治所の在任は2回目となります。平成10年に3年ほど専門相談部門というところで外国人の方や障害のある方の就職支援をさせていただいておりました。そして、今回2回目の就任になります。説明はお手元の資料を順にお話させていただきます。「地域の雇用失業情勢とハローワーク業務のコロナ対応について」これを中心にお話させていただきます。宇治公共職業安定所の概況ということで、「公共職業安定所」、今は「ハローワーク」というのが一般的な呼び名にはなって来ていますが、正式的には公共職業安定所といい、私が入った時は「職安」という呼び名が一般的でした。ちょっとイメージを良くしようと平成に入ってから愛称としてハローワークという名前をつけたわけですが、今のところハローワークの方が逆に有名になってきて若い方は「ハロワ」と言っています。私は勤務していながら娘から「ハロワ」って聞いて何のことかわからなかったくらいです。最近は、逆に公共職業安定所と言えば「なにそれ」と言われることが多くなってきたのが現状です。私が(職場に)入った時の宇治所は、伏見安定所の出張所でございまして、宇治橋より東側にありました。当時は4、5人の職員でやっていたと思いますが、昭和62年に本所に昇格して、当時は先般解体されました宇治川沿いの宇治の公民会館を間借りさせていただいて、営業を開始し1988年に現在の場所に移転したということになります。移転したときは前もまだ竹林だったと思いますが、当初は25、6人の規模で運営していました。私も(職場に)入ってからできましたので、まだまだ新しいような気持ちでいたのですが、もう30年が経ち、あちこち老朽化が目立って来ています。何分、国の建物というのは頑丈には作られてはいるのですが、メンテナンスを役目とする職員がおりませんので、民間さんの建物に比べると老朽化が早いような気がします。ちなみに七条のハローワークは、駅ビルと同じ時代に建っているのですが、駅ビルはまだまだ第一線級なのですが七条ハローワークは(同い年とは見えないくらい)汚い感じです。組織の体制は庶務課、雇用保険課の2課で、職業相談、専門相談、事業所専門の3部門、職員23人、非常勤が40名おります。当初25、6人の職員で、非常勤職員は10人程度しかいなかった職員が、それが今、コロナ禍の影響もあり倍増しています。当然庁舎は25、6人で設計しておりますので、ご存知だと思いますが非常に狭隘しております。今は密を避けなければならないのですけども、7月以降は利用者ほぼ戻ってきており、さらに密の状態になっているというのが現状です。管内の自治体ですが、この宇治市を含めまして宇治市、城陽市、久御山町、宇治田原の2市2町を管轄しております。それぞれ特徴がある市町で面白いところだと思います。それでは本題の地域の雇用失業情勢に入りたいと思います。管内の雇用情勢の推移ですが、こちらには平成26年から去年の令和元年度までの数字を並べております。リーマンショック後、徐々に回復してきまして、京都府内では群を抜いて高い有効求人倍率を誇っているハローワークになります。有効求人倍率というのはご存知だと思いますが、求人者からが出される有効中の求人1件に対して何人の求職者が登録されているかという形になります。先般まででしたら(有効求人倍率)1を超えておりましたので(求職者)1人当たり(求人)1(件)以上となっていました。仮に無理やり一番の人から順番にお仕事を当てはめていくと求人者の方が余ってしまうと言う状態です。現在(有効求人倍率)1になっておりますので同等という形にはなりますが、当然お互い選ぶ権利がありますので、即、決まるということにはなかなかならないと思います。昨今の状況ですが、現在公表できるのは6.25月報の8月分という形になります。残念ながら求人倍率は1月から下降の一途になっています。有効求職者数、求職者は上がってきていますが求人が徐々に下がってきていますの。宇治所の場合は有効求人倍率が1を超えておりますので京都府下よりかは若干良いという形になりますが、宇治市単独では(有効求人倍率)1をちょっと割っているような状態になってきております。月間有効求職者数が8月に3961人で、去年と比較をしまして16.4%上昇している形になっています。新規求職申込者数、これは8月中に新たに求職の申し込みをされた方の人数になりますが、これが-2.2%で下がっております。今年度入ってからも4,5月と前年度を割っておりました。6、7月は前年度を越えるような状況でありましたが、比較的新規求職者の数は(前年と比較して)そんなに変わっていないように感じます。しかし、有効求職者数が増えているということは、なかなか就職が決まっていない方が増加していると推察できます。4月5月の頃は求人者の皆さんも、なかなか思い切って面接をしようとはされなかったというのも現状ですし、求職者の皆様方も今の時期、活動していいのかなということで戸惑っていらっしゃったというのがこの有効求職者の底上げに繋がっているのではないかと考えられます。つまり、求職者は、新規の方はあまり変わっていないのですが、出て行く方が少なくなって来てるので滞留してきているというのが現状です。このままいくとどんどん増えていく一方ということになります。その援護措置で雇用保険の方も60日の給付延長等の措置しているところです。一方、求人ですが、現在確かに下がっております。ただ一般的に見ますと基幹となる正社員の求人というのは比較的下がっておりません。若干下降気味ですが全体的な数字と同じような動きはしておりません。やはり(雇用の)調整弁になってしまっているパートであるとか、「非正規の方の求人が激減している。」というのが現状になっております。我々ハローワークの紹介に至ってもパート等非正規の方が比較的就職につながりやすい側面もありますので就職者数がその分、下がって来ています。令和2年8月末現在の市町村別雇用情勢があります。やはり当所管内では宇治市が一番占めている形が一目瞭然かなと思います。有効求人倍率をみていきますが、(宇治市は)1を割り切ってしまっているというのが現状で、久御山町は工場が非常に多く昼間の流入人口が非常に多いところとなり、実際の住まいの方というのは比較的少なくなりますので有効求人倍率は高くなっています。コロナ以前は7とか8とか言う数字を記録していたところでございます。宇治田原町も工業団地がありますので比較的高い有効求人倍率を示しています。これをコロナ以前と比べるとどうなんだろうというのが次の平成2年1月の数字です。1月頃は現在の1.5倍程度になっています。このときは売り手市場、求職者の方が選べるという状況になっていたのではないかなと思います。そういう意味では今は徐々に求人者の方が選べる立場になりつつあります。ですので、そこで他と比べて付加価値のあるような求人をお出しいただければ早期の充足が望めるのではないかと思います。できましたら求人提出のご協力のほうお願いしたいと思います。現在の雇用失業情勢は以上のような形となっており、安心はできない状態が続いています。ハローワーク業務のコロナ対応でございます。一番目玉となりますのは雇用調整助成金の緊急対応期間を当初の6月末だったものを9月末に、また今回12月31日までに延長させていただいた形になりました。最初はドタバタで手続きを緩和したり、提出書類を少なくしたりで皆様には非常にご迷惑をかけたところなんですが、今のところ安定して処理できているとおもいます。ただやはり、想定を超えた申し込みがありましたので厚生労働大臣が「2週間で払う。」と国会でいい切ってしまいましたが、残念ながら当所におきましては、それは絵に描いた餅になっており、1ヶ月近く実際のところはかかっているというのが現状でございます。この助成金を処理するに当たって、京都労働局では事務を集中してやっている助成金センターを拡充しました。正規の社員がすぐに雇用できるわけでもないですし、定員を増やそうとすれば当然国会の承認も必要になってきますので、非常勤の方々を雇用し15.04対応しています。官製非正規というんですか、そういう方々がかなり増えており、コロナ禍が収束した後にどうなるのかなというのは内部でも心配しているところであります。また12月31日までの緊急対応期間も先般、新しい大臣が年明けてからも延長するようなことをおっしゃっていたことが新聞に載っていると思います。こういう緊急対応に関してもそうなんですけれど、法令解釈の変更であるとか、改正とか、実は皆様のほうが、情報が早い場合がおおくみられます。変更等があれば、ハローワークに「どうなってんの」とお聞きいただくと思いますが、圧倒的に新聞発表のほうが早く、内部の方が後で通達が回ってくるということが、ここ数年続いており、私たちも非常に普段から困っているところでございます。他に雇用調整助成金の日額の上限引き上げ、当初はご存知のように8330円で、これは雇用保険の失業給付の上限限度額で設定させていただいたものですが、これを超えて1万5000円まで支払うという形になりました。また中小企業への助成金の拡充、当初の助成率より解雇をせずに雇用維持に努めた中小企業の皆様には助成率を10分の10、100%に拡充し支給する形になっております。当然、限度額は(日額)1万5000円という形にはなります。ただ残念ながら雇用維持ができなかった場合は、該当しないということではなく80%、5分の4の助成率は維持できておりますので手続きの方をしていただければと思います。次の緩和措置としましては、生産指標の要件の緩和をしているところです。提出のあった月の前月と対前年費、10%減少というところから5%減少というところに緩和させていただいております。また確認期間を3ヶ月から1ヶ月に短縮して申請がしやすくなったのと同時に我々の審査のほうも簡略化させていただくことができ迅速な支給ができるようになっております。事業所設置要件の緩和事業所設置後、1年以上を必要としていた要件を緩和しています。この場合、生産指標の確認は提出のあった月の前月と令和元年12月を比較するような形になります。1年経たなければできなかったものを実際、売り上げが減少した会社には相談させていただくという形になっています。休業希望要件の緩和休業等の延べ日数が対象労働者にかかる所定労働日数に対する割合を緩和しました。中小でしたら20分の1以上休業していなければならなかったものが40分の1以上に変更させていただきました。大企業になりましたら15分の1から30分の1という形で半分の規模での休業で申請可能という形になっております。この雇用調整助成金は従来の形でありますと、どちらかといえば工場系の製造業が申請しやすい形になっていましたが、(この緩和により)宇治市は販売、サービス業も多く申請していただいているというのが現状であります。もう一つの目玉といたしましては適用事業所において被保険者ではない従業員の方を休業させた場合、これは週20時間を下回って労働されている方で雇用保険の被保険者にならない方は、助成金では非該当と言う形になっていましたが、緊急雇用安定助成金制度を利用して手続きが可能という形になっております。申請要件は雇用調整助成金と同じ形になっています。助成金手続きが面倒だなということで躊躇されている事業者の方がおられたらまず一度ハローワーク宇治の方にご相談いただければなと思います。休業支援金・給付金助成金は事業主様から休業手当が支給されるというのが前提での制度でございます。休業手当を受けることができない、そういう場合に労働者に支給する休業支援金というものが設定されました。これは従業員の皆さん手続きしていただきますが、制度の概要としましては7月1日から12月31日までの間に事業主の指示により休職した中小事業主の労働者のうち、その休業に対する賃金を受けることができない方を対象に休業前賃金の8割を実績に応じて支給しますよという制度でございます。申請の流れとしましては支給申請書と支給要件確認書を当省の厚生労働省のホームページからダウンロードして必要な書類を添付して郵送していただきます。(郵送先は)たまたま京都中央郵便局なのですが全国こちらになっています。国から事業を受託した業者が京都府内の事業所さんであるようなのでこのような形になっているようです。京都労働局が全国の分を率先してやっていると言う事ではありません。問い合わせ先もコールセンターになっております。各労働局、ハローワークにご確認いただいても対応はコールセンター一元でしており、内容としてはハローワークが関係してしかるべき制度かとは思いますが厚生労働省が取り決めて外部に委託したという形になっています。最終的な審査であるとか、支給であるとかはハローワークというか各労働局の方でさせていただいくを形になっています。もしこのような事象が該当する方がおられましたらホームページのほうにアクセスいただくか、申請書類等はハローワークにも置いてありますのでお声がけしていただければなと思います。休業支援金給付金のご相談をハローワークにしていただきますと一般的には休業手当を支払うというのが先になりますので不支給理由等をお聞きしなければならない点が多々出てくるかなと思います。必要に応じて従業員さん自らお尋ねいただき方がスムーズかもしれないですね。現状は以上のような形でコロナ対策をしているところでハード面では求職相談の窓口、保険の窓口のビニールシートで仕切りをさせていただいて飛沫感染対策をとり窓口対応させていただいているところで、来月にはアクリル板が労働局の方で用意してくれる予定です。国は即動くということはなかなかできず、予算措置等で時間がかかり半年後という形になってしまいました。現在、利用者の方が沢山ハローワークにお見えになって熱心に求職活動をされている方が非常に多くなってきております。密の面で言いますとあまり望ましいものはありません。また、雇用保険を受給される方は通常、説明会というものを受講していただいていますが集団的な集まりができないので現状、個別に相談・説明させていただいております。1人ひとりの時間が非常に長くなっており、沢山の方が待合で滞留していらっしゃるというのが現状になっております。皆様におかれましてはできるだけ電子申請等を活用いただいてハローワークと末永いおつき合いをいただければなと思います。本日はどうもありがとうございました。2020.10.15 04:56
「新型コロナウイルス感染症拡大防止の取り組み」2020、9、24 ~宇治私立学校.園における対応等~宇治市教育委員会教育長 岸本文子皆さんこんにちは、ご紹介を賜りました宇治市教育委員会教育長の岸本でございます。山下会長はじめ宇治鳳凰ロータリークラブの皆さんにおかれましては平素より宇治市制、とりわけ教育行政に多大なご理解とご支援を賜っておりますことをこの場をお借りいたしまして改めまして御礼を申し上げます。ありがとうございます。さらには社会貢献という大変な事業を展開され、多々ご尽力を賜っておりますことに敬意を表する次第でございます。振り返りましたら一昨年、この例会にご招待をいただきお話をさせていただきましたが私もいよいよ間もなく任期満了の10月11日を迎えようとしておりまして、再度このような機会を頂戴し、皆様にお話申し上げる立場ではございませんが耳を拝借してどうぞ最後までおつき合いをいただきますようよろしくお願いを申し上げます。早速でございますが本日配布をさせていただいております資料をご覧いただきながら宇治市教育委員会におけます新型コロナウイルス感染症拡大防止のこの間の取り組みを中心に、さらには学校現場の話を中心にさせていただきたいと思います。中国の武漢で新型コロナウイルスの感染症が広まり、瞬く間に世界中に感染が拡大する中、今となれば振り返るというようなニュアンスになって参りましたが日本においても豪華客船の乗客を中心に感染が拡大、その後、国内に於いても多くの人が感染するという状況に陥り政府の専門科会議を踏まえて令和2年2月27日の夜、当時の安倍首相が全国の学校を春休みまで一斉に休業するようにという要請がなされました。これを受けまして、本市におきましては3月3日から3月24日を臨時休業といたしました。なぜその要請のあった翌日の2月28日からとしなかったのかと申し上げますと2月28日は週末の金曜日で3月2日が月曜日でした。各小中学校におきましては保護者への周知連絡や3週間にも及ぶ休業期間中の児童生徒への学習の課題の提供等準備を進めるため最低一日の猶予を儲けたかった。そのため3日の火曜日からの休業といたしました。さらにこの休業期間中に小中学校ともに非常に重要な行事として卒業式があり、卒業式の開催をどうするかということも市教委において十分な議論をした上で臨時休業と合わせて保護者宛の通知を行う必要がございました。卒業式につきましては来賓のご案内は中止し、卒業生とその保護者2名までの参加、在校生も出席せず時間を短縮して30分間で終了するよう各校に通知をいたし見ますとともに保護者のご理解も得たところでございます。春休みの状況。子供たちがずっと家に閉じこもりがちになりますと様々の問題、運動不足や精神的な不安定、家庭においては虐待など配慮を要する児童生徒への対応などが生じて参ります。市教委といたしましては、春休み中は一定の条件を付して中学校は部活動を再開するとともに子供たちの運動機会の確保を図るため小学校の運動場を開放いたしました。各学校の運動場や体育館を地域の団体の方がご利用いただいておりますが地域のご利用はこの間ずっとご無理を申し上げて自粛ということで活動の中止をお願いして参りました。なお感染拡大防止のため教職員の人事異動に伴いますいつも4月の初めに離任式というのを各校で行っておりますがこれも実施しないということにしました。春休みがあけますといよいよ新学期のスタートです。ちょうど4月3日付で保護者には4月6日から予定通り学校を再開する旨の通知をいたしたところでございます。幼稚園、小中学校においてそれぞれ予定通り始業式を行いましたが三つの密を避けるため屋外または校内の放送によって始業式を実施いたしました。入学式につきましては卒業式と同様に出席者を限定いたしますとともに時間短縮により実施をいたしました。4月6日というのは月曜日でしたので4月3日の金曜日の夕方、教育委員会も夜遅くまでバタバタして新学期を始める学校に対して消毒用のアルコールやマスクを用意しない教員や子どもたちのために予備のマスクを準備するなどそれを各校の職員に取りに来ていただくというようなことで夜遅くまでバタバタをいたしておりました。少しでも学校が始まるに当たって保護者や教職員の不安を払拭するため努めて参ったところでございます。ちょうどその頃、消毒用アルコールですが市の対策本部のほうでも入手困難な状況になっておりまして危機管理課を通して購入予定でしたがなかなか納品されない状況でございました。教育委員会はなおさらの状況にございましたが市内のとある事業所さんで別の商品を製造されている会社がその行程でアルコールを利用されることから容易に入手ができ、厚生労働省からも新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のためだったら販売を行っても良いっていう見解をいただいているので学校で利用されるならお譲りしますよという申し出がございました。ありがたくお受けして購入させていただくことになります。その当該事業所さんのお話ですと学校が長期休業をいたしますとその保護者であるパートの従業員さんが出社してもらえなくて仕事が困難になっているので1日でも早く学校を再開してもらえるのなら喜んで提供するということで本当にありがたかったです。感謝をいたしております。さて令和2年度の新学期がスムースにスタートできるかと思っていたやさき、当時4月の4日5日の国内の感染拡大の状況や山城北保健所管内、本市宇治市での発生状況を踏まえる中、4月6日に臨時休業、ゴールデンウィーク明けまで再度、学校の臨時休業を決定し、保護者への通知も行いました。この休業中は分散登校日を儲けて課題の受け渡しなどを行いましたが中学校の部活動は密を避けるため中止といたしました。なお、小学校の児童で通常、保護者が働いておられる方は育成学級という学童保育に入級していますが中には学童、育成学級に入級していない子供たちで、自宅で保護者が子供を見ることができないという場合もございますのでそういった児童を対象に学校で預かり登校という制度を設けました。教室で自学自習でございますが教職員がその状況を見守るという仕組みです。小学校の運動場も前回の休業中と同じように開放し子供たちの運動機会の確保に努めたところでございます。そのような中で4月17日には京都府に緊急事態宣言が発令をされて、特定警戒都道府県に指定されたことを受けまして、あとこの分散登校も中止せざるを得なくなり教職員が家庭訪問や電話等によって児童生徒の状況を確認するという方法に変更しますとともに感染リスクを避けるために家庭訪問を望まれないお家に対しましてはポスティングと言って郵便ポストに宿題と課題を提供するという方法をとりました。この頃、預かり登校とそれまで言っていました登校を特例預かりという制度に変更して保護者が医療従事者など社会の機能を維持するために仕事を休むことができない場合に限って学校で預かる制度に変更いたしました。国や京都府において仕事を持っておられる方、在宅勤務などが推奨されていたので自宅での子供の学習で大丈夫だろうということで本当に保護者がおられない方だけを特例で預かるという制度に変えました。さらに4月の30日になりまして、京都府教育委員会から通知、また宇治市内での発生状況等を踏まえまして臨時休業の再々延長を行いました。これが先程の臨時休業5月31日までといたしました。ここまでが昨年度末から今年度にかけましての臨時休業の状況でございます。さらにこの間でございますが市内でもなかなか収束には至らずにいろんなところで感染される方が出て参りました。直接、学校の児童や生徒にはなかったものの保護者やご家族の方で陽性の方も出てこられるような中、子供たちもやはり濃厚接触者、または濃厚接触の見込み者というようなことになった子供たちもおりますし、PCR 検査を受けた児童や生徒もおります。幸い陰性でずっと参ったのでちょっと安堵というような状況でございましたが7月に1人、中学生で陽性で確認された生徒が出ました。それは保護者の方が医療従事者の方で勤めておられる病院で集団感染等発生していたために家庭内で感染したというふうに思っておりましたのでその子供は感染ルートが明らかなことでしたので学校を一日臨時休業にして消毒作業等を行って、で、その子供の周りの濃厚接触者の子供たちが全部陰性だということが確認されましたので、濃厚接触者の子供は2週間休まなければならないのですが学校の臨時休業も解いて通常に戻ったような状況でございました。続いて、9月になりまして市内の福祉施設というか、子供たちが通うデイサービス施設があるんですがそこの職員の方が陽性ということになって、そこに通っている子供の中で陽性の子供が出まして、それが二つの小学校の児童でしたので、そこの学校は臨時休業、または濃厚接触者、保健所の調査の中で相当の数の濃厚接触者が出たものですから、その学校についてはその学年をクラス単位で学級閉鎖としますと2クラスしかなかったので学年全体を閉鎖するというような処置も取って、今はすべて子供たち陰性ということで判明しましたのでどの学校も通常通り授業を再開している状況でございます。ただ長期間にわたってそのような休業なり閉鎖をしなければならなかった学校については後ほどこれから学びの保障のことを述べたいと思いますがこれからの対応についても少し課題があるのではないかと思います。学習の補償等について臨時休業が昨年3月からというと3ヶ月間という長期に及び、保護者やそれから議会、地域の皆様からもご心配の声が寄せられました。未指導部分が生じたらどうするのか、高校受験を控えた中学3年生や学校生活を全く経験していない小学一年生など、児童生徒はもちろん、保護者の不安が募るのもよく理解できますし、その不安を払拭することが大変重要でございます。市教委といたしましては3月に最初の臨時休業を行った時から保護者の方には未指導部分の対応をどうするのかということを通知するために指導主事を中心に幹部職員で協議を行い、まずは家庭学習での対応、各校ともに家庭で子供たちが自学自習できるよう課題を作成して2月の28日、最後の日に持たせて帰りました。また保護者の不安を払拭するため通知文章を出して進級学年や進学先の中学校と学習状況を共有して新年度において次の学年の授業の中で前年度の未指導部分の学習内容を採り入れた授業を行うということ。必要に応じて補充学習など子供たちの個人に応じた丁寧な指導を行うというような内容の通知を発出させていただきました。新年度の4月5月につきましては入学式の翌日を半日登校日とし、臨時休業中の課題を持たせて帰りますとともに分散登校日を設けて課題の提出等提供を行うなどの対応を行ったところであります。しかしながら更なる状況の変化により臨時休業中の登校日の設定が困難となりましたことからそれ以降は担任が家庭訪問や電話による児童生徒の状況把握と課題の提供を行ったところでございます。場合によりましてはポスティングによる課題提供も行いましたし、また各学校のホームページを活用して教職員が子供たちへのメッセージを発信したり、学校の様子を動画で配信するなど、それぞれが各校、工夫しながら家庭との連絡や子供たちの激励等に努めたところでございます。さらには文部科学省や京都府教育委員会からもインターネットを活用した学習や教材の提供などが行われておりましたのでそのような学習支援サイトの情報や課題提供等を行ったところでございます。授業時数をどう確保していくのか学習指導要領に基づく年間の指導計画カリキュラムをどう編成するかが大きな問題となりましたので夏休みの短縮とか、学校行事の精選などにより対応することを検討いたしました。夏季休業を小中学校では例年に比べて12日間短縮し8月1日から8月23日までの約3週間といたしました。他の市町では山城地方の教育長会議等で情報共有を図ったところですが約2週間とされたところもございました。夏休み長すぎるのではないかと言ったようなご批判のお声も届いたところではございますが、本市教育委員会といたしましては昨今の猛暑を今回も想定いたしまして児童生徒の健康と安全安心が第1と考えまして3週間としたところでございます。実際、今年の夏の猛暑、とりわけ子供たちが下校する時間帯というのは一日の中で最も気温が高くなる午後2時とか3時ですから子供たちを熱中症の危険にさらすことなく無事に家庭で過ごしてもらえてよかったなというふうに思っております。しかしながら授業時数の確保をどうするのかという問題はそれでは解決し得ないところでございまして、そこでカリキュラムマネージメントと申しますがそれによりまして指導主事等が中心に各校と調整をしてくれまして、学習の内容を9割程度に再構成をしながら、考えてみれば我々も子供の頃、教科書を一冊全部、最初のページから最後のページまで先生、全部教えてはったかというとそんなことなかったな、だから単元、単元と言いますがそこで必ず教えなければならないこと、それを飛ばすということはなくても、例えば練習問題であったり、復習の問題であったりとかいうところは家でできるとかそういうふうに工夫すればその授業で行う学習内容を9割程度に再構成しながら必要な教育課程を確保する。また運動会とか、遠足、そういった学校行事を7割程度に組み直すことによって授業日数を確保して、各校の指導内容に未指導部分がないように工夫することといたしました。ただここで学校行事の中に大きな修学旅行がございます。小学校6年生、中学校の、宇治市では大概二年生で行ったり、なかには3年生で行っている学校もあるんですが修学旅行というのは誰もやはり一生の思い出となる行事ですのでそれまでをなくすというのはなかなか子供たちにとってどうかなと我々もやはり思い出となる行事なので是非とも実現させてやって欲しいということを各校には通知をしていたところです。しかし全国的なコロナの感染拡大の状況や行き先によっては非常に不安な地域もありますし、親御さんそのものも修学旅行行くことに不安を感じておられたり、第1に現場の教職員等がもし行った先で発熱したり、陽性的な反応を起こすような子供が出たときどうするのかという不安が先に立ってなかなか決断に至る、至らないというふうなところもあったんです。最終的には宇治市内小学校、どこの学校も修学旅行を実施するということで決まりましてすでにもう修学旅行行った学校もございます。無事皆さん帰ってきてくれてますし、そういったことに対するリスク管理というか、そういうのを事前に十分対応を図る中で保護者の理解も得て子供たちの思い出に残る修学旅行が実施されたところです。次に、学校生活に不慣れな小学校一年生の問題入学式は実施しましたがさあこれから学校だという時期に2ヶ月間休業です。学校はどんなところか、何をするのか、何も聞かされてないままおやすみの状態です。そして6月1日に学校に来てねと言っても非常に不安でしょうし、学校でも落ち着かないということが予想されましたので本市独自の施策があります。学び支援員を配置いたしました。臨時休業措置としていた学校の教育活動を再開後、児童生徒への学習支援のため、特に小学校一年生を中心とした低学年、それから中学校3年生、これは京都府にもそういった加配の制度があるんですが中学3年生やここには配置されない制度がございますのでそういう隙間もすべてこの制度で埋めたいという思いから小学校低学年の加配、未配置校といいますのは、これは府からの指導補助が入っていない学校、市内に2校ございますがそこには週30時間、他の学校は週15時間程度、加配を全校に、山間部の2校を除きまして小学校全20校、それから中学校全10校に配置をいたしたところです。学び支援員は学校の中で低学年ですとじっと自分の席に座って先生の話を聞くとか、授業に集中するとかなかなかできにくい子供もおりますのでそういった教室での担任の指導における補助をするチームティーチングとか、それから学習の不安な面があった中学生でしたら放課後に残って補充学習の支援をするとか、そういった役割をしていただく支援員の配置をいたしました。なかなかこの今、教職員の状況なんですが正職の先生が、例えば病気でおやすみされる産休や育休に入られておやすみをされる時に、代わりの代替講師というのを探して配置をするんですが、そう言った方ですらなかなか見つからないのがこの昨今の状況でございます。ですからなおのこと、こういう学び支援員なんか臨時的に雇用しようと思ってもすぐに人材が見つかりにくいだろうということも想定しましたのでこの学び支援員については特に教員免許を持ってなくてもいいですよと。それから退職教職員の方とか、学生の方、今、教員免許は免許法が変わりまして免許の講習を受けて免許更新をしていないと免許資格が消滅するという制度に教員免許が変わっていますので退職された先生方なんかでしたら現場で教壇に立たないともう最後の免許更新をされていない先生もおられますけども、そういった方も含めて学び支援員としてご活躍いただけるんでしたらありがたく学校現場を支えて頂こうといいうことでそういう方にも広くお声がけをしてお願いをしたところでございます。一年生の対応としてはこのほかにNPO 法人教育行政支援機構という、これも退職された先生方が中心になって作っていただいているNPO 法人なんですが、そこの先生方が小学校一年生に向けた学校生活に関する動画を作っていただいて、それを動画配信、インターネットで配信していただいて子供たちの不安を少しでも和らげる取り組みのご支援もしていただいたところでございます。今回のコロナウイルス感染症拡大防止策として文部科学省ももともと提唱されてギガスクール構想の前倒し実施でございます。政府の新型コロナウイルス感染症対応のための地方創生臨時交付金というのがございます。これが追加交付されまして所謂、児童生徒1人1台端末、この整備を今年度内に実施するようにということで文科省の方から通知がございました。市教委といたしましてはその当時、今後さらなる感染症の第2波、第3波が来るのではないかということでまたまた臨時休業等が余儀なくされることも想定をいたしました時には一日でも早く端末整備を行うことが重要と考えまして、京都府内のどの市町村よりも早くその整備に着手したところでございます。この整備に当たっては京都府教育委員会の府立学校に整備される端末の内容、これの情報把握に努めて、いずれ、学校の先生というのは京都府の方ですのでそういった意味で教員研修を始め、のちのちの活用も考慮して府教委との連携を密にしながら進めてきたところでございます。市長にもご理解を得まして6月の4日に召集されましたその召集日に補正予算案を提案して、補正予算は通常最終日に可決なんですが初日にご可決をいただいて予算を確定して、すぐ契約行為に入ることができましたので今度は6月議会の最終日は6月26日でございます。この日には約7億近い予算でございましたので、財産取得ですので、当然議会のご議決が必要となります。最終日には財産取得の議案を提案してご可決をいただきました。これにより年内にはすべての小学校の児童、生徒、教職員、1人に1台ずつ、小中学校それから教員合わせまして約1万5000台でございますが宇治市は iPadにいたしましたのでこれを配備する予定でございます。各機器のいろんな設定等も含めましてそのあと数ヶ月かかりますので3学期には活用できる予定で今進めているところでございます。非常に高額な機器を子供たち一人一人、また教員にも渡すわけでございますから宝の持ち腐れにならないよう利活用について教職員への研修と京都府教育委員会とも連携しながらしっかりと行って参りたいと考えています。今後ともそういった意味でこれからSociety5.0の社会を生き抜いていく子供たち、多様な力が必要となって参りますのでそういう意味でもICT の有効活用というのは非常に重要性を増してくると思いますので今後とも ICT 環境の整備に努めて参りたいと思っております。SC SSW の配置一方で子供たちの心の不安とか、虐待とかなど、配慮を要する問題への対応も教育委員会としては欠かすことはできません。スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置です。臨時休業によって家庭での生活が長期化したこととか、学校に登校できてないことによって児童生徒の状況が見えにくくなる部分がございます。子供たちの心の不安、虐待やネグレクト、家庭の経済状況など、これまでから各校において気がかりな児童生徒への対応にも細心の注意を払ってスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーと連携しながら教育相談、家庭訪問等を継続して参りましたが学校再開後も引き続きそういった方々と連携協力して、児童生徒が安心して登校できるように努めて参っているところでございます。そういうご家庭が増えて来てますし、不登校の子供たちも減ることはなく低年齢化もしておりますのでそういう意味でスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーというのは非常に重要な役割を果たしていただいている人材です。府教委によりこのコロナによりまして配置されている時間数、増加していただく措置はございましたがまだまだ足りないような状況あるのではないかなと我々も考えておりますので今後も必要に応じまして市独自でもそういった対応もしていきたいなというふうに考えているところでございます。雑駁なお話でございましたが今回新型コロナウイルス感染症拡大防止対策におきまして我々がこれまでに経験したことのない日常生活でごく当たり前に行ってきたことができなくなり、非日常が長期化して、それがだんだん日常へと変わりつつある今の社会でございます。今回の様々な事象や対策、検討に検討を重ねたこと、そして決断して実施してきたこと、すべてが教訓となり、これからの社会に生かしていかなければならない。とりわけ教育の現場では何をどうしていくか、時期に応じ的確に判断して実施していくということがどれほど重要で難しいことかということを本当に身をもって経験したところでございます。今後とも宇治鳳凰ロータリークラブの皆様をはじめ、関係各位の深いご理解とご支援を賜りながら本市の未来を担ってくれる子供たちのため、公教育の推進に努めて参りますのでどうぞよろしくお願い申し上げまして甚だ簡単稚拙なスピーチでございますが本日のお話は以上とさせていただきます。最後までご清聴を賜り誠にありがとうございました。2020.10.06 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山城地域の更なる発展を目指して2020.9.17京都府山城広域振興局局長 川口龍雄 皆さま、こんにちは。御紹介を頂きました京都府山城広域振興局長の川口と申します。本日は、宇治鳳凰ロータリークラブの例会にお招き頂きまして誠にありがとうございます。御出席の皆様におかれましては、平素より、京都府政の推進に格別の御理解と御支援を頂戴しておりまして、この場をお借りして改めて御礼を申し上げます。また、宇治鳳凰ロータリークラブにおかれましては、本年3月に創立30周年という記念すべき節目を迎えられましたことをお喜び申し上げますとともに、クラブの更なる御発展と会員の皆様の今後ますますの御健勝・御活躍をお祈り申し上げる次第でございます。さて、本日は、「山城地域の更なる発展を目指して」というテーマで、最近の京都府や山城地域を取り巻く状況、また、様々な課題に対する京都府の取組状況等について、御説明をさせて頂きたいと思っております。御承知のように、京都府におきましては、一昨年4月に就任致しました西脇知事の下で、昨年10月に、今後の府政運営の羅針盤となります新しい総合計画「京都夢実現プラン」と、山城地域における新しい「振興計画」を府議会の議決を頂き策定をしたところでございます。こうした中で、令和2年度当初予算を新しい総合計画のキックオフ予算と位置づけ、計画に基づき予算化した各種施策をエンジン全開で推進していくはずであったところでありますが、年明けから新型コロナウイルス感染症が発生致しまして、安心・安全な府民生活や円滑な社会経済活動に大きな支障が生じているところでございます。現在においても連日感染者が発生し、先行きがなかなか見通せない状況の中で、「コロナの感染拡大防止策の徹底」と「社会経済活動の段階的な回復」という相反する二つの課題にしっかりと対応していかなければならない、まさにブレーキを踏みながら一方ではアクセルをふかしていかなければならないという難しい行政運営が求められているところであります。こうした状況は、京都府のみならず府内市町村も全く同じでありますし、このような厳しい時代だからこそ行政機関と地域の方々との連携・協調がより一層重要だと思っております。我々京都府と致しましては、今後とも、こうした考えの下で府政運営に努めてまいりたいと考えておりますので、引き続きましての御支援・御協力の程、よろしくお願い申し上げます。それでは、お手元の資料に基づき、まず、「山城地域の現状と課題」につきまして御説明申し上げます。 最初は、「人口減少と少子高齢化」についてであります。「2040年問題」という言葉をよく耳に致しますが、我が国の人口がどんどん減少していくというトレンドの中でも高齢者人口がピークを迎える時期、これが2040年と言われております。団塊の世代ジュニアと言われる今40代後半ぐらいの年齢の方々が2040年には65歳以上の高齢者に入っていく。超高齢社会が一つのピークを迎えるこの2040年をどう乗り越えていくのか、今これが本当に大きな課題になっております。京都府に関するデータをちょっと紹介致しますと、直近の国勢調査が行われた2015年から2040年までの推計ですが、人口が約37万人減少(▲14.3%)する見通しとなっています。一方、高齢者は約9万人増える(+12.4%)という見通しです。人口が減少する一方で高齢者数は逆に増えていく訳です。出生数はどうなんだということで過去のデータを紐解きますと、1970年、大阪万博があった年ですが、京都府内で年間約41,000人の子どもが誕生しました。一方、直近の令和元年度を見ますと17,000人に達しない状況にあります。即ち、50年前と比べて生まれて来る子どもは半数以下になっている状況です。一方、平均寿命の現状をみますと、男性が81歳、女性が87歳という状況ですが、男女ともこの30年間で5歳以上平均寿命が延びております。こうしたデータからもわかるように、少子高齢化が年々着実に進行している状況にあります。また、別の統計数値を見ますと、2015年において1人の高齢者を支える現役世代は約2.3人なのですが、2040年にはこれが1.5人に減少する見通しです。つまり現役世代3人で2人の高齢者を支えていかなければならないという厳しい状況が待っている訳であります。ますます進みつつある超高齢社会をイメージ的に捉えると、「胴上げ型」から「騎馬戦型」、「肩車型」のように担ぎ手がどんどん減少していく。更には、「重量挙げ型」と言われるように、支える側が就職氷河期に直面した人々等に置き変わることによってますます非力になっていくというような状況になっております。2040年問題を克服できる社会システムをどう構築していくのか、我が国にとって本当に大きな課題であると考えております。次に、「自然災害」についてであります。今年も7月豪雨が九州・東北等に大きな被害をもたらしました。先日の台風9号、10号は数十年ぶりの大型台風となったところであります。これまでの想定を超えるような自然災害が毎年全国各地で起こっている状況にあります。山城地域においては、平成30年の7月豪雨で甚大な被害が発生しましたし、平成24年から26年に発生した3年連続の豪雨災害では、平成24年の南部豪雨で、宇治市域において志津川で死者が発生したほか、木幡池や弥陀次郎川で大きな浸水被害が生じたところであります。こうした厳しい状況の下で、京都府でも河川改修や治山対策など様々なハード対策を進めておりますが、地球温暖化にも起因すると言われる想定を超える雨の量に対応するには多くの時間を要するハード対策だけでは十分とは言えず、避難対策をはじめとしたソフト対策も組み合わせて、府民の生命・財産を守るための災害対応に全力を挙げているところであります。3つ目の課題は「新型コロナウイルス感染症」についてであります。全国で7万人を超える感染者が発生している状況です。この問題については、後ほど、もう少し詳しく説明をしたいと思います。 以上、山城地域を取り巻く現状と課題について大きく3点を申し上げましたが、特に人口減少問題について、総務省の統計資料を用いてもう少し詳しく説明をさせて頂きます。本年8月に総務省が公表した「住基台帳に基づく人口動態調査」の資料を見ますと、我が国の人口は2009年をピークに減少し続けており、更にその減少幅が毎年どんどん大きくなっております。直近の1年間では減少数が初めて50万人を超える状況になりました。また、都道府県別の人口動態を見ますと、人口が増えたのは東京都・神奈川県・沖縄県の3都県のみ、44道府県はすべて人口減になっています。また、人口増の3都県のうち、自然増減でプラスとなっているのは実は沖縄県だけで、東京都と神奈川県は他府県からの流入人口が多いために人口増になっている状況であります。ちなみに東京・神奈川以外で流出人口より流入人口が多い府県は、埼玉・千葉・愛知・大阪・福岡の5府県となっています。こうした状況を見ると、依然として首都圏への一極集中が進むとともに、中京圏・関西圏・九州圏のそれぞれのエリア内でも大都市に人口移動が進んでいる状況がお分かり頂けると思います。 一方、山城地域を見ると、全体ではこの1年間で2,456人の減少となっていますが、京田辺市・木津川市・大山崎町の3市町だけは人口増となっております。特に、京田辺市や木津川市ではどんどん人口が流入しているという状況です。一方で、最も人口減少が進んでいる地域は、笠置町・和束町・南山城村の相楽東部3町村でいずれも2%を超える減少率となっております。このように市町村毎に差はあるものの山城地域全体では人口減少が進みつつある状況ですが、一方では、地域のポテンシャルを高める様々なプロジェクトが進められております。まず、交通インフラですが、平成27年に京都縦貫道、平成29年に新名神の城陽~八幡京田辺間が開通した結果、府域の南北140キロが高速道路で繋がりました。そして今、新たな横軸となる新名神高速道路とそれに繋がるアクセス道路の整備が着々と進んでおります。また、国の直轄事業ですが国道24号城陽井手木津川バイパスの建設が新規事業化され、これまで遅れ気味であった木津川右岸地域のまちづくりを支える基盤整備として大いに期待が寄せられているところであります。鉄道では、JR 奈良線の複線化・高速化第2期事業が進められています。令和4年には京都駅から城陽駅まで完全複線化が完成する予定です。交通インフラ以外でも、城陽の東部丘陵地の開発や学研都市の建設など山城地域の発展に繋がる拠点整備が進んでいます。東部丘陵については、長池地区及び青谷地区という2つの先行整備地区を設定し、新名神の全線開通を見据えて鋭意開発が進められております。長池地区ではアウトレットモールの建設が進められており、開業時には約150店舗、最終的には全国トップクラスの規模になる見通しです。また、青谷地区では、新名神に近接した利点を活かして物流拠点の整備が進められる予定です。また、学研都市でも着々と産業施設の立地が進んでおりまして、新たな企業の進出に応えられる用地がいよいよなくなってきているという現状にあります。更に、こうしたハード整備の他にもソフト対策として「お茶の京都」の取組みがあります。平成29年にお茶の京都博というイベントを開催したことを契機に「お茶の京都DMO」が立ち上げられ、今、「お茶」という山城ならではのキーワードの下で管内12市町村がしっかり連携しながら広域観光の取組みを幅広く進めているところです。以上のように、山城地域では、ハード・ソフト両面にわたり、将来の地域の発展に繋がる様々なプロジェクトが進められているところです。それでは次に、こうした状況の中で、どのような方針の下で京都府政を進めているのかについて御説明申し上げます。冒頭に申し上げましたように、京都府では、昨年10月に新しい総合計画「京都夢実現プラン」と「山城地域振興計画」を策定致しました。更に、本年3月には、令和2年度から全国一斉でスタートする第2ラウンドの地方創生の取組みを効果的に進めるため、「第2期地域創生戦略」を策定したところであります。本日は時間も限られておりますので「京都夢実現プラン」と「山城地域振興計画」の重点施策について説明をさせて頂きたいと思います。まず、「京都夢実現プラン」の重点施策ですが、行政課題がますます複雑・多様化する中で様々な困難課題に適切に対応していくためには、行政だけでなく府民・地域・企業等の皆さんと一緒に課題に対峙していくことが重要だと考え、「府民協働で取り組むきょうとチャレンジ」という取組みを目玉施策として掲げております。具体的には、①子育て環境日本一、②府民躍動、③文化創造、④新産業の創造・成長、⑤災害等からの安心・安全の5点でありますが、いずれも府民生活の安心・安全の確保や府域の活性化に向けた府政の最重点課題と位置付けているテーマであります。①「子育て環境日本一」については、西脇知事の一丁目一番地の政策でありますし、②「府民躍動」については、少子高齢化が進む中で社会の担い手を増やしていくための重要な政策、③「文化創造」については、令和4年の文化庁京都移転を機に文化の力で京都を元気にしていこうというもの、④「新産業の創造・成長」は、伝統産業と先端産業の共存、大学や研究機関の集積といった京都の強みを活かした産業振興策の一層の推進、⑤「安心・安全」については、まさに府民生活や社会経済活動の土台づくりというものであります。この5つの重点施策を「府民協働=オール京都」という枠組みの下で進めてまいりたいと考えております。 次に、「山城地域振興計画」ですが、山城地域には乙訓を含め15の市町村があります。そこで、この山城地域を4つのエリアに区分して、それぞれのエリアの地域特性や持ち味を活かした地域振興策を進めていこうと考えております。宇治市域につきましては、「成熟しつつある都市エリア」に区分し、京都市に隣接している優位性を活かして都市機能等の更なる充実を目指していきたいと考えています。こうした取組みが新しい「山城地域振興計画」の重点施策でありますが、エリア毎にしっかりと地域振興策を推進すると同時に、それぞれのエリアを結びつけることによって山城地域全体の発展に繋げていきたいと思っております。このためには、市町村同士の連携・協調が大切ですし、何よりも我々広域振興局がコーディネーターとしての役割をしっかりと果たしていかなければなりません。例えば、新名神高速道路の全線開通を見据えながら府道宇治木屋線(犬打峠)のバイパス事業を進めておりますが、この事業が完成すれば、宇治田原町内のICから和束町役場まで僅か15分で結ばれることになります。まさに、新名神の整備効果を相楽東部地域の産業振興や交流人口の拡大に繋げようというものであります。このように、一つひとつのプロジェクトの効果を山城地域全体に行き渡らせるような創意工夫に我々は知恵を絞っていきたいと思っております。 次に、最も深刻な今日的課題である新型コロナ対策の現状等について御説明申し上げます。現時点(9/15)におけるコロナの感染者数は、日本全体で77,000人超、京都府内で1,600人超、山城地域で約350人という状況であります。山城地域における第1波の感染者が90人程度でしたので、差し引き第2波が約260人、3倍近くの方が第2波で感染しているという状況になっています。こうした中、京都府では、年明けの2月定例府議会でコロナ対策の補正予算をいち早く編成して以降、現在まで、計6回に及ぶ補正予算を編成し、医療・検査体制の強化、経済・雇用対策、府民生活の安心・安全、更に、子ども達の学びの保障といった様々な分野の対策に組織を挙げて取り組んできたところであります。更に、今後のコロナ対策に活かしていくため、第1波と第2波の感染状況を様々な観点から点検・検証し、その結果、第2波の特徴として、①飲食を伴う会合に起因しているケースが多いこと、②若い世代の感染者が多いこと、③重症化リスクのある方への対策の徹底が引き続き必要であること、といった点が確認されたことから、飲食店への対策や大学生等への対策など、ターゲットを絞ったコロナ対策の強化に取り組むとともに、何としても医療崩壊を防ぐ観点から、医療提供体制やPCR検査体制の更なる充実・強化に全力を挙げているところであります。 ところで、こうしたコロナ禍の中での今後の府政運営についてでありますが、先ほど申し上げましたとおり、新しい総合計画の策定時期が、新型コロナ発生前の昨年10月であったことから、これから続くであろうWITHコロナ・POSTコロナという社会情勢にフィットする計画に見直していく必要があります。このため、現在、庁外の方々の御意見も聞きながら、「WITHコロナ・POSTコロナ社会を見据えた府政運営の戦略」づくりを進めているところであります。とりわけ、産業振興対策については、冷え込んでいる社会経済活動のスムーズな回復とともに、WITHコロナ・POSTコロナ社会の中で京都産業の更なる発展を実現していくためには欠かすことのできない重要施策であることを踏まえ、①商店街・小売業、②伝統産業、③観光関連産業、④食関連産業、⑤ものづくり関連産業という5つの分野毎に検討会議を設置し、きめ細やかな対策の検討を進めているところであり、この検討会議には山城地域の関係者の方々にも多数御参画頂いているところであります。いずれにしても、新型コロナの完全終息には未だ相当の時間を要するものと思われますが、府民生活の安心・安全の確保と将来にわたる府域の活性化に向けて、職員が一丸となって府政を前に進めてまいりたいと考えております。 折角の機会ですので、最後に「知事の施政方針」について御説明申し上げたいと思います。「施政方針」として、①現場主義を徹底すること、②前例にとらわれないこと、③連携にこだわることの3点を挙げておりますが、これは、西脇知事が一昨年4月の初登庁の際、職員に対する訓辞で示された内容であります。①「現場主義を徹底すること」については、西脇知事が国交省出身であり、同省がインフラ整備や災害対策を所管する現場重視の省庁でもあることから、「現場にこそ課題が隠されている」、「現場にこそ解決の糸口があるはず」との考えの下で府政を進めていこうというもの、②「前例にとらわれないこと」については、日々刻々と変化する行政課題に前例踏襲で対応できる時代ではなくなってきている中で、困難課題に大胆な発想で果敢にチャレンジしていこうというもの、③「連携にこだわること」については、庁内組織の縦割りの排除とともに、新しい総合計画にも重点施策として盛り込んでいるとおり、府民・地域・企業の皆さん等とともに新しい京都府づくりを進めていこうという思いが込められているもの、というふうに私は理解をしております。 以上、色々と申し上げましたが、人口減少社会や自然災害への対応等をはじめ、これからは間違いなく「試練の時代」に入っていくと思います。こうした中で、京都府と山城地域の関係各位の皆様との緊密な連携・協働がより一層重要になっていくものと考えており、山城地域の更なる発展を目指して、本日御出席の皆様におかれましては、引き続き、京都府政に対する御支援・御協力を賜りますことを重ねてお願い申し上げまして、私の説明を終わらせて頂きます。御静聴、誠にありがとうございました。2020.09.25 07:20
宇治警察署の管内情勢について2020.8.20宇治警察署長中尾敏文こんにちは、宇治警察署長の中尾でございます。本日はお招きいただきましてありがとうございます。恐縮している次第です。コロナの脅威と殺人的な猛暑の中で、日々迎えているわけですけども、皆様、ぜひ体調管理を万全にしていただきまして、お体をご自愛していただきますように切にお願い申し上げます。本日は私の自己紹介を交えながら「警察とはどんなところなのか」というようなことを感じ取っていただければ幸いです。それに引き続きまして「管内情勢」「治安情勢」そして最後には皆さんにお願いということになりますが、「防犯カメラの設置」について少し説明したいと思っておりますのでよろしくお願いします。早速ですが私の自己紹介をさせていただきます。私は昭和36年に生まれまして誕生日も来ていますので59歳になりました。定年まであと1年7ヶ月になっております。警察官を拝命したのは昭和59年の4月1日でありまして、8ヶ月の警察学校生活を終え11月29日に警察学校を卒業しました。そして新任配置になったのが何と宇治警察署なんです。ですから35年前に警察学校を泣き泣き教官とお別れして、涙ながらに配置になった場所が宇治警察署でありました。それから35年経って昨年の4月1日に署長として配置になったわけでありますが、その間に16所属を転々とし17所属目で宇治警察署に戻りまして今2年目を迎えています。警察経歴はまた後ほどお話するとしまして、私の家族は、妻と一男三女の子供が4人おります。最初の子供は宇治署で産まれ、次は異動した太秦署の子、次は異動した松原署の子、4人目は宮津署の子でありまして、警察署に異動するたびに子供が産まれたことになりますが、宮津署の後は公安課という警察本部に異動しましたので、もうやめておけという天の声に従いまして4人で終止符としました。今はその4人の子供はそれぞれ結婚しまして孫が今9人おります。今は児童手当とか子供手当てとか言いますけれども、どうにかして孫手当というのが支給されないのかなという思いでありあます。趣味は、趣味はなんですかと聞かれたらとっさにゴルフといいます。でもうまくないです。目指せ100切りを目指してYouTube を見ながら日々ゴルフの練習もしています。ゴルフは心身のリフレッシュをするためにだいたい月に1回か2回は行くようにしています。もう一つ、他に何かありますかと聞かれると答えるのはラクビーです。私は、中学、高校とラグビー部に所属し、そして大学ではちょっとクラブチームなんかに入りして楽しんでいました。私がラグビーと出会ったのは京都市内にある藤森中学校でありますが、今から20年ぐらい前に私の長男がその藤森中学に入学してラグビー部に入部したのですが、その時の校長先生が私がラクビー部に入ったときの顧問だったんです。そこで、久し振りに出会った恩師からお前も一緒にちょっと教えてくれないかと言われまして、それからずっと20年間、藤森中学校のラグビー部を指導していると言いますか、一緒に中学生と汗を流すというようなことを続けています。そんなことでラクビーの関係者とはいろいろと顔つなぎができていまして、府警ラグビー部の創設といいますか、代表者も務めています。これは一昨年になるんですけれども京都府ラグビー協会に知り合いがいまして、府警ラグビークラブも協会に加盟してほしいという要請を受けたのです。しかしラクビーはやはり怪我が怖いのでなかなか踏ん切りがつかなかったのですけれど、ラグビー経験者の若い子がどんどん府警に入ってくるようになりまして、アンケートをとりましたところ、試合がしたいという意見が多くありましたので、じゃあ入ろうかと言うことになったわけです。今秋も10月に2試合、11月に2試合、12月に1試合、合計5試合が予定されておりますが、コロナウイルスの影響で実際に試合ができるのか日々悩んでいるところであります。それでは、警察経歴をご紹介したいと思います。16所属を転々としましたと先ほど言いましたが、宇治警察署で新任配置になって3年と3ヶ月経った昭和63年3月の人事異動で太秦署、今の右京署に異動しました。太秦署での赴任先は何と駐在所でした。太秦署に駐在所があるとは知らなかったんですが、紅葉で有名な高雄駐在所に行きました。村人を守るんだと、村の治安を守るのは俺しかないという熱き思いで赴任したのを思い出します。宇治警察署で3年3ヶ月揉まれたおかげで事案対応は何も苦労することはありませんでした。それから巡査部長に昇任しまして松原署、今の東山署、それから宮津署に行きました。宮津署では警備課に入りました。宮津署はご存知の通り経ヶ岬まで沿岸を持っていまして、沿岸警備を主体業務に2年間過ごしました。そのあと本部の公安課に行き、そこで警部補に昇任しまして伏見署に行きました。ここでは管区機動隊と言いまして機動隊には3種類あるのですが、本部機動隊、管区機動隊、警察署に設置されている第2機動隊とあるんですけれど、私はその管区機動隊の小隊長を命ぜられました。1年間、当時は中野会のドンパチでよく八幡の方に張り付け警戒に行った思い出があります。1年経った時に機動隊に行けと言われまして、機動隊では機動隊兼管区機動隊小隊長ということで、出動に備えて日々体を鍛えました。小隊長でありますので隊員の命を守らなければならないということもありまして、3ヶ月間で懸垂が20回ぐらいできるようになりました。1年経ちどこにも負けない精強な部隊を作るという思いでいたところ人事異動がありました。どこだと言うと本部の会計課へ、会計課、お金の計算するのっていう思いだったのですが、会計課の監査室というところに行けと言われました。そこで1年、お金の決算監査の監査を勉強しました。会計課の2年目3年目は予算係で、今度はお金を取ってくる方です。府費、国費という金を取ってくるポジションの仕事をしました。そこで警部に昇任しまして、好きなところへ行かせてあげると言われたので機動隊を希望しました。と言いますのは精強部隊を作るというやり残してきたことを果たしたかったからです。しかし、蓋を開けたら福知山署でした。福知山署の地域課長ということでありましたが、単身赴任です。もうどうなってるのこの組織はと思いながら福知山に単身で行きまして、1年目は地域課長、2年目は警備課長.その後、異動になりまして桂署、今の西京署の警備課長、そして1年半が過ぎた時に人事異動になり、会計課の会計監査室に補佐として呼び戻されました。そこで3年半。そしてもう3年半経ったので今度こそ好きなところへ行かせてやると言われましたので、本部の警備部に帰してほしいといいましたら、わかった、わかったと言ってもらったのですが、蓋を開けたら警務課採用係で、警察官を採用する係でした。大量退職に伴う大量採用という難題に直面しながらそこで2年、そして警視に昇任して、次はどこかな、今度こそ警備部に帰してくれるのかなと思っていましたが、蓋を開けたら厚生課で警察病院担当ということで2年間勤務し、それから城陽署の副署長に行きまして、その後、留置管理課の指導官という役職を1年、その次は厚生課長を2年、そして今度は出向してこいということで機動通信課長を2年勤めまして、昨年4月に宇治警察署長に就任したということであります。まあ、転々としたわけでありますけども、今となってはそれぞれがいい思い出になっています。と言いますのは、それぞれの異動先で知り合った府警職員も勿論ですが、一般の方とのお付き合いが今現在もできていまして、ある意味、私の財産になっているからであります。次に苦労話をさせていただきますが、初めに苦労したのは桂署の警備課長から呼び戻された会計監査3年半です。これは何かといえば平成16年の6月頃に新聞全紙にザッと出たのですが、京都府警の不適正経理という見出しでした。平たく言えば裏金問題と言うことです。ただ私は桂署の警備課長でありましたので、これは大変なことになったなぁ、と他人事のように思っていますと、秋の人事異動でどうにかしろと会計課に引き戻されました。この問題は警察庁や京都府からの指導も受けながら進めたのですが3年半かかりました。その間、1年間365日で家で晩御飯を食べたのは数日だったように記憶しています。その次に苦労したのは警視に昇任して担当した警察病院の再建プロジェクト長でした。京都の警察病院は全国唯一の警察病院と言われてまして、東京とか大阪とか神奈川にも警察病院はありますがこれはそれぞれの府県警察が持っている病院なのですが、京都の警察病院は警察共済組合病院と言いまして全国30万人の警察職員の出資金で成り立っている警察病院なんです。こうした特殊な性質から再建に向けた施策を企画実行をするにしても本部長直轄のプロジェクトですから本部長までの意向を確認するのですが、東京にある警察共済組合本部の意向も確認するという、歪(いびつ)な指揮下での業務でありまして、これが一番きつかったのです。警察病院のドクター以下の職員の気持ちを再建に向けて盛り立てて行くということはやれるんですが、例えば経費節減一つにしてもこういった手法で節減していくという話を本部長まで説明してゴーサインをもらっても共済組合本部に説明すると「それじゃあだめでしょう」と言われるとことがあり、また一から練り直さなければならなくなる、そういうややこしい業務を2年間させていただきました。警察病院は今年の4月で再建プロジェクトができて12年になるんですけども、桂病院が引き取っていただけるという形で病院は存続しているんですが、警察共済組合病院ではなくなり、京都からすま病院に生まれ変わりました。あまり自慢はしないのですが、この12年間のプロジェクトの間で黒字に転換させたのは私がいた2年間だけでありまして、為せば成るという言葉を深く胸に刻むことになりました。これで自己紹介と言いますか、警察経歴を交えながら警察についてのお話をさせていただきました。次は宇治警察署についてお話させていただきます。今、署員は274名ですといいたいところですけども今月末で1人退職します。残念なんですけれどもこの職員は去年、警察学校を卒業し宇治署に配置になりましたが、そもそもちょっと警察組織には馴染めない性格ではないのかと心配していましたが、やはり自分でしんどくなってしまって退職することになりました。非常に残念なんですけれどもまだ24歳なので、これからの第2の人生と言いますか、第2の職場で頑張っていただきたいなというふうに送り出そうと思っています。署員は273人、非常勤職員が16人おります。女性は職員を含めて33人、警察官は26人、女性警察官のうち3人は今、育児休暇を取得中であります。平均年齢は36.9歳で非常に若いです。若返っているのはいいのですが私として心配なのはやはり現場執行力が弱まっていないか、本当に適切に対応できているのかというところでありまして、常々注意して見ていかなくてはならないところだと思っています。宇治警察署が抱える当面の課題は来年度から始まる建て替え工事です。これは10年ぐらい前から宇治警察署の建て替えの話は警察内部でも話題に上がっていました。ところが立て替える場所もなければ、仮庁舎の話もなかなかうまく進まなかったところ、居ながら建て替え、現在地で業務をしながら工事を行うということになりました。本当にそういうことができるのかと思うのですが、5階建てを建てて引っ越しして、今の庁舎を潰して5階建てを建ててガシャンとひっつけるのです。1期工事と2期工事と2回に分けて工事が進むので通常の工程の倍かかり完成は令和8年です。私が一番心配するのは、その期間の府民サービスと言いますか、警察活動に影響が及ばないかというところであります。そういったことが起こらないように府民サービスは一番に優先すべき事項としなければならないと思っています。それでは次の管内治安情勢について説明させていただいます。皆さんには宇治警察白書令和元年版をお配りしております。これは毎年宇治防犯協会と宇治交通安全協会の協力を得て製作しています。各課の令和元年中における取り組みを紹介させていただいておりますし、治安情勢という項目では犯罪発生状況と交通事故の発生状況を掲載しておりますので一度見ていただけたらと思っています。犯罪発生状況について特徴をご紹介したいと思います。治安のバロメーターであります刑法犯認知件数は、平成27年は宇治署管内で1869件発生していました。これが5年経った令和元年では977件、マイナス892件と約半減しているんです。こうした状況は宇治署だけではなく、府下的にも全国的にも見られる傾向ですけれども、その原因は何なのかということですが、明確な答えはありません。ただ私が思うのはやはり防犯ボランティア、防犯協力団体の皆様、それから自治体の熱心な取り組みとか、教育機関の充実とか、そういうところもあるのではないか、これらの活動が相まって犯罪の発生件数が少なくなってるのではないかと思っています。昨年の977件は一昨年と比べてマイナス100件でした。その中で増えた犯罪は自動車盗や車上荒らしなどの自動車関連犯罪が増えました。そして万引きが145件発生しまして前年対比でプラス30件と大幅に増えました。それから性犯罪も増えました。残念ながら強制性交、昔で言う強姦、強制わいせつなどの性犯罪が17件発生しまして、これは一昨年に対してプラス5件と増加しました。今年の6月現在では昨年増えた犯罪は減少傾向にありますが、今年の特徴としてはバイク盗が18件発生してまして、前年対比でプラス12件であります。団地などの駐輪場で鍵つき鍵なし関係なしにして盗まれています。少年犯罪の可能性が高いということなので、その辺にも注意をしながら警戒活動を行っていきたいと思っています。もう一つの治安のバロメータの交通事故発生状況でありますが、これはここ10年、発生件数、負傷される方は年々減少しております。平成24年以前は年間1000人以上の方が人身事故で怪我をされておりましたが、平成25年には1000件を割り、昨年はついに500件を切り460件でありました。交通事故で亡くなられた方は、広くて幹線道路も縦横に通っていることから毎年2名、多い時で6名が亡くなられていまして、今年も残念ながら1号線でバイクを運転された方が夜中なんですが転倒されて後続のトラックに轢かれるという痛ましい事故が発生しております。宇治警察署管内の交通事故の特徴は、追突が125件、それから出会い頭が120件、それから右左折時に発生するのが90件で、これだけで発生件数の75%占めている状況であります。また、GIS という交通事故分析システムというのがありまして、当署の管内の何処で交通事故が多いのか、どの時間帯に多いのかということを分析するシステムがあります。気をつけていただきたいのは大川原交差です。あの複雑な交差点がゆえに、右折左折するときに停車した車にドーンとか、車線変更するときにガチャンということが多くなっています。それから大久保田原交差が同じような要因で多くなっています。また、当所管内の交通事故に関連する警察署別のワーストをご紹介しますと、6月末ですけれども交通事故の発生件数185件、ひき逃げ事故の発生件数10件、ひき逃げ事件の検挙件数8件となります。そういうことであまり良くない数字が1位なんですが、それだけ気をつけていただかなければならない交通環境にあるのだと思っています。ざっと治安情勢を説明しましたけれども私の感覚で言いますと総じて平穏に推移していると評価できるのではないかと思っていまして、先程申しました通り防犯活動に力を入れていただいている諸団体の方、それから自治体の方、教育機関の努力のたまものと思っていまして心から感謝しているところであります。ただ現実的には、犯罪で悲しまれる方、交通事故で悲しまれる方がおられますので、我々としてはそういう方が1人でもなくなるように、また0に近づけるという使命感を署員273人に染み込ませていきたいと思っております。では、逮捕者はどうかというところなんですけども昨年1年間で当署に留置したのは133人、宇治警察署の事件で逮捕したのは129人です。この逮捕者の数も年々減って行っているんですけども、偶発的に逮捕するものもあれば捜査を重ねて逮捕する場合もあります。法律を守らない悪いやつは留置場に放り込んで社会から隔離し、そこで反省してもらうというようなことを念頭にしっかりと対応していきたいと思っています。時間がなくなってきたんですが最後に一つ、皆様にお願いがあります。それは防犯カメラの増設です。実は先月の7月30日に宇治市犯推進計画改定委員会が開催されました。第4次の防犯推進計画を立てる第1回目ということで防犯カメラの現状などを説明しなければならないと思い、私は約7分間にわたって宇治市内の防犯カメラの数が少ないということを訴えたんです。これは他の自治体と比べたり、いろいろと数字を示しながら説明したわけです。しかし、次の日の洛南タイムスを見てびっくりしたんです。どういう記事だったか、皆さんも見ていただいたかもしれませんが、私は防犯カメラのことが掲載されているとは思っていませんでしたが、第4次計画の4本柱が載っているのかなと思ったら、なんと第3次計画で防犯カメラの設置事業を推進したおかげで刑法犯認知件数が半減したと載っているんです。私は7分間にわたって宇治市内は少ないと訴えたので、ものすごくショックを受けました。これではだめだと思ったのですぐに幹部連中を集めまして、今後、機会あるごとに宇治市内の防犯カメラの設置数が少ないということを広報しようということを指示しました。どれだけ少ないのかと言いましたら、ちょっと数字をいますと京都市内の人口は140万人でありますが、京都市内の防犯カメラの設置台数は3月末の数字で3058台です。宇治市は何台だと思いますか。59台ですよ。140万人に対して3000台とするなら18万人だったら300台はあってもおかしくないのです。ちなみに伏見警察署、山科警察署、宇治警察署の治安情勢はだいたい一緒だと言われています。伏見区内で334台、山科区内で369台、その中で宇治市は59台です。人口1万5000人の久御山町は60台です。私はそこでその59台の内訳を説明したんです。自治体が設置してもらっているのが22台、商店街が17台、自治会の要望により設置されているのが20台です。この自治体の22台というのはどうなのか。長岡京市は212台設置しています。ただ予算が伴うことなので、どんどんどんどん設置するわけにはいかないというのは承知のうえであります。我々署員273人を鼓舞して治安を守る責任者として、皆さんに悲しい思いをさせたくない安全安心な街づくりを推進することを使命として考えていますが、我々だけでは行き届かないと言いますか限界があるのも事実です。そこで防犯ボランティアの方、防犯関連団体の方々にその活動をお願いしているのですが、それでも夜間帯とか、この広い管内では死角ができてしまいます。そこを防犯カメラで補えないかということです。犯罪真理を考えた場合、防犯カメラが多く設置されている街ではやはりやめとこう、わざわざリスクを犯してやることはないということになります。それと捜査力にプラスアルファーになるということであります。防犯カメラの映像を使って犯人を検挙するという手法が今はもうほぼ主流になってきています。刑事警察の力は弱まったのかと言われるかもしれませんが実際のところ防犯カメラの映像で犯人が捕まっています。この効果は犯罪の連続発生を抑止し、また、再犯を減少させることになります。先ほど刑法犯の発生件数が減少しているその原因を分析しなければならないという話をしましたが、この防犯カメラの普及というのは非常にそういう意味では大きな役割を果たしているんじゃないかなと思うところがあります。宇治市では自治会から要請があれば半分の予算は出しますよとされていますので、自治会に防犯カメラの重要性、必要性を粘り強く訴えて、設置に向けて働きかけていきたいと思っておりますので、どうか皆様からのご協力をお願いしたいと思っております。また、事業所や会社でも独自に設置していただいているところもありますので、よろしくお願いいたします。府警本部からも宇治市に限って申しますと防犯カメラの促進というのは大きな関心事項になっているということであります。終わりになりますが、コロナウイルスが蔓延する中で、警察活動を展開しているわけですが、我々警察も初めて遭遇するような状況下での対応を余儀なくされております。これだけ蔓延していて警察活動として適正に運用できるのか、感染したらその警察署の機能が失われますので、感染しても当然だめなんですけど、我々が感染しないように公私にわたって感染予防対策を徹底しているところであります。治安の責任者として署員を牽引して皆様の安全安心な暮らしを守る、治安を守るという崇高な使命を胸に秘めて今後も頑張っていきたいと思っていますので、皆様のご理解とご協力のほど、是非よろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。2020.09.08 06:44
宇治商工会議所第10代会頭に就任して2020.8.27 宇治商工会議所会頭 山仲修矢皆さんこんにちは、ただいま過分なご紹介いただきました第10代宇治商工会議所の会頭をさせていただいております山仲です。よろしくお願いいたします。本日は会にお招きいただきましてありがとうございます。30分という時間はしゃべったことはないのですけども商工会議所の会員さんもおられます、また役員議員の方もおられます、そういう人の前でしゃべることはちょっと緊張するのですが、もし何かおかしいところがあれば後でコソッと、「ちょっとここはおかしかったで。」と言っていただければ結構かと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。私が商工会議所の会頭にならせていただいたのは、実は私の出身が南山城村でして、京都の南部には間違いないのですけれども、親父の仕事の関係で伏見・宇治を中心に仕事と家を構えました。現在、家は宇治市木幡にあります。ということで商工会議所の会頭にと、お声掛けをいただいた時に、どうしようかなと思って考えました。実はその前は皆さんにお世話になっておりました、「京都醍醐プラザホテル」、それから「醍醐スケート」、「醍醐ゴルフセンター」、「醍醐ファミリープール」、「醍醐ボウル」だとか、いろいろやってたおりまして、その節には皆さんに本当にかわいがっていただきまして感謝しております。現在やっておりますのが「MOMOテラス」というショッピングセンター、それから大阪ガスの「コスパ 桃山六地蔵」というスポーツクラブ、そして「ホームセンターコーナン」というところに土地の賃貸をしております。これらがはやってくれないとうちが地代をいただけないということになります。おかげさまで皆さんにかわいがっていただいておりますので本当に心から感謝申し上げたいと思います。商工会議所の会頭に推薦いただいたとき、最初、実はちょっと固辞させていただいたのですが、よく考えれば先ほど申し上げた施設のお客さんのうち半分、ひょっとしたら半分以上が宇治の方と思われますし、やはり宇治の発展なくしてうちの会社の発展もないなということで引き受けさせてもらうことにいたしました。そういうことで、不慣れな会頭という職ですけども、できるだけ全うしていきたいなと思っております。それから高橋先生にはいろいろとお世話になっています。実はこの前まで宇治市テニス協会の会長もさせていただいておりまして、あれもこれもしんどいということで、テニスを本当に熱心にやっておられます高橋先生にテニス協会の会長を引き受けていただきました。高橋先生とテニスをやればまず負けます。それもストレート、ラブゲームで。全部負けてしまいます。そんなこともありまして、今日はこういうお話をお引き受けいたしました。そしてまた、お兄さんの高橋泰一郎先生には京都市会議員の時からずっとお世話になっております。そういうことから何も断る理由はないということで来させていただきました。皆さんのお手元に資料をお配りさせていただいていますが、それに基づいて少しお話させていただきたいと思います。宇治商工会議所の概要として、組織と会員数、そして職員のメンバーなどを書いております。「商工会議所丸ごと活用ガイド」というすごく格好良いものがありますが、あまり見たことがないなと言ったら、これは実は入会者用に作っているもの、既存の人には配っていませんということでしたので興味があればゆっくりと読んでください。「産業支援拠点宇治ネクスト 令和元年度事業報告」というのがあります。これは宇治市と共同で宇治の皆さんが困っていることなどいろいろな声を拾い上げていこうと考えております。これから産業支援に何ができるかと言うことを勉強しながら皆さんと共にやっていこうということで発足しました。これまでに何回か勉強会や視察をやっております。これらをやっている途中に今のコロナが出てきまして、現在はほとんどこのコロナ対策のために動いているという状況です。それから、コロナ対策でどんな相談を受けたのかというのを一枚の紙にまとめています。また、京都新聞の8月18日の記事ですが京都府下の知事と京都府下の会頭の懇談会がありまして、その時に宇治の要望をいろいろ発言しました。そういうことを少しここに書いておりますので見ておいていただければと思います。まず、宇治商工会議所の概要ですけども現状の会員数は1764名です。ピークは2000名を超えていたのですが、少し減っているという状況です。ただ、こういうコロナの状況ですのでいろんな支援について相談したいということで、今は若干会員が伸びる傾向にあります。 そして副会頭の小山茂樹さんとは一緒に4期やらせていただいております。それから新しく中川晴雄副会頭、それから西村三典副会頭、こういう体制でやっております。今、問題になっていますコロナ対策についてですが、テレビとか新聞で国、府、市はこういう支援をやりますということが発表されています。そうするとまず商工会議所に電話がかかってきます。これはどうなっているんだということで沢山の問い合わせがございます。そういう事があった3月~5月は本当に沢山の電話をいただいて、その対応に大変現場は苦労していました。しかし、それだけあるということは電話をかけても繋がらないということも多かったのではないかと思っております。お叱りを受けた担当者も沢山いたのではないかなと思っております。そんな中で相談件数3799件もらっていますが、昨年一年間でほぼ5000件、それがまあ本年は現在で4000件ぐらいということなので、もう去年に迫っているということで本当に皆さんお困りだなと言うことがよくわかると思います。そして金融・補助金、こういうのがあるのですが、金融では10億円、それから日本政策金融公庫というところが以前から無担保、無保証でやっていたのですが、これまでは月に数件だったのが現状113件になっています。去年1年間で68件でしたのでそれをかなり上回っています。金額も6億5000万円から9億円強ということで皆さん大変お困りだということがすごく分かると思います。補助金のほうも559件・1億6000万円強ですけれども、昨年で102件・5700万円ですからほぼ5倍の申請が出ているということで、本当に現状がわかっていただけるかなと思います。京都府知事との懇談会がありました。初めてのことだったのでどんなことをしゃべっていいのかということがわからなかったので、原稿を用意しましたので一部読ませていただきます。京都府域の観光への協力支援を要望させていただきました。現在、京都府宇治市も含めて観光客は減少しています。特にインバウンドに限ればゼロですよね。そういうことですので、ご協力をよろしくとお願いをいたしました。その中で強調したのは気が早いかなと思ったのですが、こう言うコロナというのはそういつまでも続かないだろうということですが、ある程度収束した時には海外へのプロモーションも強力に推し進めていただきたいとお願いしております。補助金であるとか、いろんな申請ですけどもこれも持続化補助金とかある程度やっていただいたのですが、やはりまだまだ困っているところが沢山あります。そして金融支援についても融資枠の大幅な増枠を声を大にして申し上げました。何らかの形でまた今後も考えていただけるということをおしゃっていただきました。これは国にお願いするということになるのですが、そういうふうにやっていただけるとお話いただいております。特に観光業、ここにも沢山おられます。インバウンドというのはすごく大きかったのです。ですから特に宇治の関係では土産物関係とか宿泊関係が非常に落ち込んでいます。テレビを見ていましてもいろんな工夫をされて、詰め合わせであったりとか、いろいろやられているということで、本当にすごい努力をされていると感心しております。何とか商工会議所もその辺のところは協力をしていきたい。といろいろと相談を受けてまいります。宇治茶というネーミングですが、中国というのはああいう国ですので先に口を出したものが勝ちみたいな感じで、とにかく日本のあらゆるもの、あらゆる名前、そういうものが先に商標を登録されたりしています。日本とシステムが違いますので全く同じようには言えないとは思うのですが、例えば日本人が申請に行ったら大変高いのですが、中国人が行くと数千円の費用で申請ができるということです。宇治茶という名称も中国で商標登録できないと当初はそんな話でした。しかしそれについても府に動いていただきまして今年の2月に中国の国家知識産権局というのでしょうか、そういうところが日本の企業側が登録を認められるように裁定が下されたということで、これなんかも府とか国が動いてくれたお陰だということです。そのことについてお礼を申し上げ、これからも引き続きよろしくとお願いいたしました。宇治のためにまだまだやっていただきたいとお願いしていましたが、その時、城陽商工会議所の堀井会頭からいろいろお話が出ました。どちらかというと城陽さんは、どうもありがとうございましたという話が多かった。アウトレットモールなど、いろんなところの開発等々がかなり目に見えた形で進んできていますのでそういう言葉になったんでしょう。一部、府の所有しているところで運動公園を整備するのをできるだけ早くして欲しいと要望をされていました。しかし、宇治としたらなかなかそういうありがとうございますというようなことは先程の商標登録がうまくいったと言うぐらいしかないので、お願いするばっかりで、そういうことも含めてこれから宇治が何とか元気になるように。これはやはり皆さんが現状やっておられる仕事を一つずつ積み重ねていって、そして宇治として大きく一つにまとまってやっていかなくてはいけないということです。これは皆さんにお願いするしかない。それを商工会議所も後ろ盾になって応援させていただくことが一番必要なことだろうと思います。私もここで生活していまして、やはり少しインフラ関係、鉄道は宇治市には沢山ありますし、そういう面で基本的にインフラというのは悪くはないのですが、どちらかと言えばほとんど南北、京都へ行く線であるとか、それは整備されていますが宇治市だけを見ますとやはり東西を移動するための道路、それから鉄道の整備がなされていない。その辺は前から何とかならないかといっています。とりあえず道路インフラなんかは本当にもう少し頑張ってやって欲しいなと思っています。ただ、そういう意味では宇治はやはり歴史のある町ですので、古くからそこで商売されてちゃんと事業が成り立っているということで、改めて開発して道路を整備する事もない、今まではそんなに必要性を感じていなかったのではないか。しかし、これから先のこと考えますと、先ほどの城陽の話ですが、昔は新名神高速道路開通にあわせ宇治へ来ると計画されていた道路が、城陽井出木津川線となり、城陽でストップしています。本当にこれは残念だと思っています。しかし、いろいろ見てみますと、そこから宇治を抜けて京都までなかなかいい路線が描けないものもまた事実かなとも思います。それだけ宇治というのは昔から商売もきっちりされていますし、民度の高い街だと思います。それはそうですが、やはりもう少し大きな目で、やはりこれだけ移動が自由になってきていますので、もっと我々の宇治市になるためにもっと真剣に考えていかないとだめだと思っています。商工会議所から宇治市への要望も毎年出しております。その中にもインフラが必ず入っているのですが、当初よりはトーンダウンしているなと思っています。そのところをもう少し考えていかないとだめだと考えております。先程の宇治 NEXT の中でもかなりいろんな事業をやっていました。しかし今とは環境が変わっています。いろんなところ、皆さんのところにもお願いに行っていると思います。インターンシップのことだとか、そういうことをやっていましたが、皆さんからいただいた声は、人手が足りない、人材不足ということ、これらについても宇治市産業戦略とかいろんな事をやっていましたが、最近はどうして事業の安定を図るとか、それが主になってきています。皆さんにどれだけお役に立てるのかと思いながら頑張ってはいるのですが、今のところはコロナで一日終わってしまう状況にあります。また昨年、実は洛南ロータリークラブとしてIM 第4組をホストさせていただきました。その節は鳳凰ロータリーさんからも沢山で参加いただきました。ありがとうございました。昨年IMが3組と4組に別れたということで初めてやったのですけども、何が IM にとって大切なのか、必要なのかということでいろいろ検討しました。立命館宇治 中・高のチャールズ・フォックス先生、この方に基調講演をしていただくことは割と早く決まったのですが、後の懇親会をどうしようかと考えました。それまで三組で行われていた時は1800人ほどのメンバーがいました。今回は1000人でした。1800人いて京都ホテルで200ぐらいの食事席しか用意してなくて大勢が立っているという状況でした。すぐ帰ろうかということになってしまって、知っている人にだけ挨拶して帰る。これが今までの IM だったのですが、それを何とかせっかく南部の20クラブが集まる機会はそんなにないのだから、懇親会をもう少し楽しくした方がいいのでは。そのためには着席でやりましょうということになりました。どうなるかと思ったのですが、450人ぐらいの方に残っていただけました。最後までほとんど方に残っていただけました。これは大正解だったと非常に満足しています。あとでガバナーであるとか、役員さんに聞きましても良かったよとお声をいただき、京都の北部の方が何もしないで会議だけして、すぐ終わって帰られたということに比べても非常に対照的な IM だったということでした。次年度以降はどうなるかまだわかりませんが、楽しくやろうというお声をいただいております。皆さんが時間を合わせて出席されるというのはなかなかありませんので、それが出来てよかったなと思っています。それから24RC のチャリティゴルフもお世話になりました。ありがとうございました。2020.09.08 05:43
「特殊詐欺防止対策について」2019.10.3 宇治警察署生活安全課警部補 近藤勇二皆さんこんにちは。秘密のベールに包まれた組織からやって参りました(講師紹介のコメントを受けての発言)宇治警察署生活安全課生活安全係で係長をしております近藤でございます。階級でいいますと警部補になります。宇治鳳凰ロータリークラブの皆さんにあられましては平素、警察の業務にご理解とご協力を賜りまして、誠にありがとうございます。署長になり代わりまして挨拶、お礼を申し上げます。今日はゲストスピーカーということで機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。お話のテーマは「特殊詐欺の被害の現状と対策」ということで今、日本全国、社会的にも非常に問題になっているのがこの特殊詐欺の話です。で、オレオレ詐欺とか、そういった言葉は皆さんも、耳にされたことはあると思います。そのことについて、今からお話をさせていただきます。まず、特殊詐欺という言葉について聞いたことがあると思います。この言葉の意味を説明してくださいとの皆さんに質問しても多分、大半の方が即答できないでしょう。警察庁で決められている定義であります。日本に於ける特殊詐欺は、「振り込め詐欺」と「振り込め詐欺以外の特殊詐欺」の2つに分かれています。そして、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺、この4つの振り込め詐欺と呼ばれる手口の詐欺。それ以外の特殊詐欺ということで金融商品取引名目詐欺。ギャンブル必勝情報提供名目の詐欺。例をあげますと、例えば数字を当てるナンバーズと呼ばれる宝くじで次回、この数字が当たりますよとかいった手口です。そして異性との交際あっせん名目の詐欺。例えば、若い子に会いたかったらポイントを買ってください。1ポイント1,000円とかいって、買わすだけ買わせて会うことができないという手口の詐欺。そして最後に、その他の名目の詐欺ということです。例をあげると「マイナンバー制度」とか世の中に新しい仕組みができるとそれをネタにだますとか、令和になりましたので変更手続きをしないといけないとか、いろんな理由をつけてだます手口といったものです。ということで、以上これら8つの手口のことを警察では特殊詐欺と呼んでいます。ここで皆さんに質問をしたいと思います。昨年1年間、平成30年中に京都府下で、今ご紹介した特殊詐欺だけで、どれくらいだまし取られていると思いますか。1億?、3億?、5億?、10億? はい、答えは約5億円。昨年1年間、京都府下で257件、約5億7,609万円ということで、これは被害届が出ている金額だけであります。現実には、被害に遭っておられても被害届を出しておられない方もおられますので、実際はこの金額より多いと思います。次のグラフは、過去7年程の被害の状況なんですけども、件数は上がったり下がったりの変動はありますが、金額は徐々に減っているものの、なかなかゼロにはならない。件数も、昨年は減りましたけどもゼロにはならないというのが、今の現状です。では宇治警察署管内の被害状況はといいますと、平成30年中、被害が11件。被害総額約2,211万円。今年は8月末現在、4件。昨年より-1件。被害総額約231万円。前年対比-1,641万円ということになっております。しかし先月9月には、また被害が発生してるということで、統計数値はまだ発表していませんが、9月は増えているという状況であります。どういった方がだまされているかというと、年齢的には65歳以上の高齢者がだまされている率が高いです。男女の内訳ですが、女性が80%ということです。さらに犯人がアプローチをしてくるきっかけは、いわゆる自宅の電話ということで固定電話からの接触が多い。警察では住民の方々から、「特殊詐欺と思われる電話がかかってきましたよ。」との情報をいただきますが、平成30年中に京都府下の各警察署ごとで、その件数を数えた棒グラフがあります。結構、宇治署は164件ということで府下では4番目に多いということです。今年の8月末現在は121件。前年対比+21件。今年はさらに上位にあり、これは京都府下で2番目に多いのです。やはり、宇治警察署管内、つまり宇治市や久御山町はねらわれているということであります。どういった手口が多いかといいます。犯行の手口ですが、まず、自宅まで取りに来る者。現金やキャッシュカードを受け取りに来る。それから京都駅まで出てきてくださいとか、東京駅まで来てくださいということで、遠方までおびき寄せてお金を渡させる。ATM に行かせて、 ATM を操作させて振り込ませる。コンビニで電子ギフト券と呼ばれるポイントカードを買わせて、その番号を犯人側に知らせて大金をだましとる。それからコンビニにある振り込みの機械がありますが、それを操作させて振り込ませる手口であったり、ゆうパックとか宅配便で送らせる手口といったものがあります。特殊詐欺の特徴ですが、1つには、高齢女性がだまされるケースが多い。2つには、このような話を聞いたり、テレビで見たりして、知っていたにもかかわらずだまされたという人が多い状況があります。では具体的にどういった手口があるのか、見ていきましょう。まず1つ目が還付金詐欺です。これは役所から電話がかかってきてという手口なんです。ここでは、過去に実際にあった事例で説明します。70歳女性が200万円だましとられたという手口を説明します。まず犯人からこのような電話がかかってきます。平日の昼前ころに被害女性の家の電話がなりました。「はい、もしもし〇〇です。」ということで女性が電話に出ます。そうすると犯人は、「宇治市役所の高齢福祉課の○○です。2月に還付金手続きの封筒を送っていますが、届いていますか。お宅、手続きはまだですね。」といいます。女性は、「そんな封筒送られてきたかな?」と考えていると、相手が「すぐに手続きすると、ご主人さんの分と合わせて12万円ほど返ってきますよ。」といわれる。「それはもったいない。どうしたらいいですか、還付金の手続き?」と女性が質問すると、相手の男は、「手続きは役所ではなく、金融機関の方で対応してもらっています。」といいます。さらに男は「お宅はどこの金融機関と取引されてますか。」と聞いてきて、女性が「○○銀行と取引しています。」と答えると、「では、この後、〇〇銀行の担当者から電話をさせますのでしばらくお待ちください。」といわれ、電話が切れます。「わかりました。」ということで、女性が電話を切ると、すぐさま、また別の男から電話がかかってくる。「〇〇銀行です。先程宇治、宇治市役所の高齢福祉課の○○さんから聞いて電話させてもらっております。手続きについては近くの ATM でできますよ。」といわれる。女性が「ああ、それであれば近くにATMがあります。」と答えると男は「連絡用にまず、あなたの携帯番号を教えてください。」といわれ女性はつい教えてしまう。そして男から「すぐにATMへ行ってください。」といわれ、このあと女性は銀行の ATM や、コンビニの ATM とかにキャッシュカードと携帯電話を持って走っていきます。ATMに到着すると携帯電話で犯人から電話がかかってくる場合もありますし、逆に女性から犯人に電話する場合もあります。「今、着きました。」といいますと、犯人は手続きを進めていきます。「今からいう番号を入力してください。入力番号をいいますね。」と説明され、いわれるがままに番号を押して進めていきます。「はい、手続きが完了しました。これで数日後にお金が振り込まれますよ。」といわれて、この女性は安心して家に帰ります。しかし、この犯人が女性にやらせている行為というのは、還付金の手続きではなく、他人の口座にお金を振り込ませる行為ということなんです。でも被害者の女性は、最初に「還付金があります。」といわれていますから、完全にお金が返ってくる手続きをしているということが頭にあるので、他人の口座にお金を振り込んでいるという発想は一切起こりません。本当にだまされてしまうんです。しかし、役所ではたまに還付金が交付されることがあるのですが、そういう場合は、ATMを操作させて手続きをすることはありません。役所から還付金の話があれば、必ず「還付金ありますか。」ということを、直接役所に電話で確認していただきたいと思います。だまされている方の多くは、自分1人で判断して自分1人で手続きを進めてしまったために、だまされています。よって、周りにいる家族や知人等が声をかけるということで、被害が防げないかというところであります。みんなで気をつけていただきたいと思います。次にオレオレ詐欺です。従来からあるオレオレ詐欺という手口は、息子の名前を名乗る男から電話が家にかかってきます。高齢女性が、「はい、もしもし○○ですが。」と電話に出ると、「オレオレ、勇二なんだけど。エヘン!エヘン!」という感じで、風邪をひいたような声で電話をかけてくる。お母さんが「どうしたの。」と聞くと、男は「今、何かおたふくかぜになったかもしれないから、昔、おたふく風邪予防の注射をしているか、確認するのに母子手帳を確認できないか。」といわれる。女性は「急にそんなこといわれても、すぐに出てこないから今日は出せないよ。」と答えると「まあ、それやったら明日までにすぐ探して。」といいながら、次に「家の電話機に表示されている携帯電話番号は、普段の携帯電話と違う番号から電話をしている。これは自分個人の携帯電話が潰れたので、今、会社から借りている携帯電話から電話している。なので、この電話からかかってきたら必ず電話に出てね。」といいます。「わかった、わかった。」と女性がいうと一旦電話が切れます。そして、次の日に電話がかかってきます。ゴホンゴホンいっていたのが「もう大丈夫や。」といった上で、男は「実は相談したいことがある。」という。「何なの。」と女性が答えると、男は「実はつき合っている女性を妊娠させてしまった。その女性には旦那さんも子供もいて、不倫やった。その旦那さんがカンカンになって怒って『この件で損害賠償を求める、600万支払え。』といわれた。『支払えない。』というと『そしたら会社に乗り込む。』という。何とかお金を用意しないと会社クビになる。何とかしてよ。」で、それを聞いたお母さんは「わかった、わかった。何とか助けるから。」というと、相手の男がこのようにいいます。「今から銀行へ行くでしょう。銀行へ行ったら高額のお金を下ろすと絶対、『何に使うの?』と聞かれる。その時は『そのお金は、家をリホームするのに使うから。』とそのように説明しなさい。」というところまで指南してお金を引きおろさせるのです。その後、家にお金を取りに来た者に渡させたり、わざわざタクシーや新幹線で東京まで持ってこさせるとか、そういったことをさせてまで、現金をだまし取ることが実際に被害として発生しています。ここで、何で犯人らは息子の名前を事前に知っているのか。その理由ですが、これは実は様々な名簿を見てやっています。で、よくありましたのは、高校の時の卒業生名簿が昔ありました。同窓会名簿の住所録といったものを悪用して、これをもとに連絡すれば同年代の息子さんですし、その親は70代や80代ということでターゲットとしては整っていて、大金をだましやすいということなんです。これらの情報を悪用してだましたケースも多いのです。よってオレオレ詐欺に対しては、しっかり相手の名前を聞く。そして、質問をしてみる。例えば「孫に、最近会ってないけど、名前はどんなんやったかな?」と聞いてみたりする。そこで相手が動揺するようであればあやしいといった具合です。また、そういったことをする前にまず、「ごめん。今、忙しいから後で電話するね。」といって一旦電話を切って本物の息子さんの携帯電話や会社や自宅に「今、こんな電話がかかってきたけれど大丈夫か。そんな電話くれたか。」といって確認をするということをしていただきたい。何よりもお金という話が出たら絶対お金振り込まないことをお願いしたい。それから次の手口としてハガキによるものがあります。「民事訴訟通告書」と記載されたはがきが送られてくる手口です。内容的には、「あなたが利用していた契約会社から契約不履行ということで民事訴訟を起こします。」とか「裁判しますよ。」とか「差し押さえますよ。」とか書かれている。また、東京にある国民訴訟通知センターといった、いかにもありそうで、なさそうなところから手紙が来ます。これを見て、「うわ、裁判される。大変だ。」ということで、慌てて電話をしてしまいます。そしたら犯人の思うがままで、「今からいう口座に、お金を振り込みなさい。」といったことをいってきます。こういうハガキとか、封筒とかが、いまだに来てるみたいです。昨日も、宇治警察署で話を聞いていたら「こんなん来てます。」というような内容の相談に来られてます。こういうハガキについては、送られてきても絶対に連絡をしない。お金といわれてもすぐに出さない。不安に感じたらすぐに相談してもらう。相手がいろいろ聞いてきても個人情報は教えないようにしてください。このような従来からある手口の他に、最近新たな手口が発生してきています。その手口は詐欺盗(窃盗)、つまり「キャッシュカードすり替え型」というだましの手口です。これもまず電話で始まります。奥さんが電話に出ます。「もしもし○○ですか。宇治警察の山下です。」「詐欺の犯人があなたの口座をねらっています。あなたの口座を守るためにカードを保護する必要があります。」「今、金融庁の者がお宅に伺っております。キャシュカードと暗証番号を書いたメモを準備してください。」と男がいいます。奥さんが、「来てもらえるんだ。すぐに準備しますね。」といって準備しはじめたら玄関の方で「ピンポン」と呼び鈴がなる。そして「金融庁のものです。」と別の男が家にやってくる。「今の電話でいっておられた方ですね。」といいながら奥さんは準備したキャシュカードと暗証番号を書いたメモを渡します。すると相手の男は、「この封筒に入れてください。」「あと封印しないといけないので、奥さん印鑑はありますか。」といってくる。奥さんが「取ってきますね。」といって家の奥に入っているすきに、男は「しめしめ」と本物のキャッシュカードと暗証番号が入っていた封筒を、事前に用意していた偽物のカードを入れていた封筒に差し替えます。その後、奥さんが印鑑を持って玄関先にやってくると、男は「ここに印鑑を押してください。」といって押印させます。男は「この封筒は私が指示するまで絶対開かないでください。」「もしかしたらこのやりとりを誰かが盗聴してるかもしれないので、このことは絶対誰にも話さないでください。」といって犯人は本物のキャッシュカードと暗証番号の入った封筒を持って家から出ていきます。奥さんは、それで安心して、「これで大丈夫」と思い込んで家で渡された封筒を大切に保管されます。犯人はその間に、本物のキャッシュカードを持ってコンビニの ATM でお金を引き出して、一回あたり50万円の現金を手に入れる訳です。こういうキャッシュカード手交型でお金をだまされる手口は、今、発生している手口の主流となってきています。ですので絶対キャッシュカードを要求されても渡さない。暗証番号を教えろといわれても、絶対に教えない。できたらキャッシュカードの利用限度額を事前に下げていただく。こういうことがあれば、すぐに警察に連絡をいただきたい。あと、若い方々がだまされる手口もあります。これは電子ギフト券を使った詐欺の手口です。コンビニに行きますと、最近、アマゾンとか、様々なインターネットのサービス上でギフト券の裏側に記入されているID番号を入力したら購入した金額分を使うことができるカードが販売されています。これを詐欺の際のお金の支払いの代金として使われる手口が増えています。若い人たちのスマートフォンに、メールで「あなたが利用したインターネットの動画サービスの料金がまだ支払われてませんよ。5万円払ってください。」と送られてくる。そして、メールに記載された連絡先電話番号に連絡すると、このカードをコンビニエンスストアーに買いに行かせて、裏側に記載のID番号を犯人側に教えるようにいわれて、教えてしまい、受け取った犯人はそのID番号を、ネット上で入力して自分の者として使用し、金額分をだます手口です。これは、高齢者の方よりも、インターネットを利用する機会の多い若い年代の方に被害が発生しています。こういう手口も架空請求でありますので、絶対覚えのない請求には、連絡をしたり、お金を払ったり等はしない。「電子ギフト券のID番号を教えろ。」といわれても、相手に教えない。被害に遭った場合は、すぐにカードの発行先に連絡して被害防止ができるようであれば、その手続きをする。そして警察に相談する。詐欺の手口というのは、日々変化してきています。よくこんだけ悪知恵を働かせていろんな手口を考えるなというのが、今の特殊詐欺の現状です。その上で、どのようにしてこれら特殊詐欺の被害を防いでいくかですが、特に高齢者の方に対しての対策は、次の3点です。1点目は、犯人と喋べらない。電話にひと工夫する。2点目は、だまされても周囲がカバーする。家族の絆で防いでいく。3点目は、お金やカードを渡さない。事前の対策を打つ。ということです。1、 電話に対する対策でいいますと防犯機能付き電話を活用するということ。今いろんな特殊詐欺被害防止のための多機能電話というものが出てきています。具体的には、電話が鳴ると、まず、「この電話機は、特殊詐欺被害防止のために録音をしています。」といったアナウンスが流れたり、非通知の電話であったり、事前に登録していない電話番号に関しては電話をつなげないようにする。そういった様々な機能が付加されたものが販売されていますので、そういう電話器を取り付けていただいて被害防止をしていただきたいと思います。但し、わざわざ新しい電話機を買わないといけないことになりますので、それ以外の方法として、従前のものに取り付ける機器もあります。こういった電話回線の途中に、このような機械をつなげて、同じようなアナウンスを流す機能を有する機械も売られております。通話録音装置については、京都府警でも何台か貸し出しをさせてもらっています。この貸出実施結果によりますと、全体の4分の1を切断ということで非常に多い迷惑電話について、これを受けないようにすることができています。つまり効果があり、利用されている方も多いです。以前アポ電強盗といったものが東京で発生しましたが、そういったニュースが流れたこともあって、皆さんが関心を持つようになり、取り付けされる家庭が増えています。よって、こういった機械で防ぐということをお願いしたい。2、 それから家族のきずなで防いで行こうということですが、今までそういう被害が発生した際に、被害が未然に防げた事例を見てみると、まず「相手の声がおかしい。」「これは息子じゃない。」「関西弁しかしゃべらない息子が、えらい標準語をしゃべっている。」といったことで気がつかれたり、目の前に本人がいるのにかかってきたケースもあります。子供さんに「今、こんな電話がかかってきたけどどうやろ。」と聞いてみたといった形で怪しいと気づかれる。つまり、いかに普段から家族とのコミュニケーションをとっているかが、大変重要であるということです。話を聞いた後、誰かに相談したら、「それはあなた詐欺ですよ。」といわれたということで助かったということです。今、警察庁では、「家族の絆でSTOPオレオレ詐欺」というCMを流しています(動画を再生する)。このようなCMをテレビ等で、今年の春くらいから流しています。「家族の絆が大切です。」ということを訴えています。京都府警でも毎偶数月の15日が年金支給日ですので、その日に合わせて「家族を守る日」ということで、みんなで家族に電話をして、普段からコミュニケーションを図って、被害を未然に防ごうという内容の広報をしています。その中で特にお願いしているのは、事前によくインターネットでは、秘密の質問という形で事前に確認するための質問事項の答えを登録しますよね。それと同じように、こういう電話があった時に、自分の息子かどうかを確認するために、「お子さんの大好物は何なの」とか、「家で飼っている犬の名前は、何やったかな。」とか、「奥さんの旧姓はなんだったかな。」といった質問と答えを決めておくとか、「電話でお金の話をしないようにしようね。」とか、「決まった日に電話をかけて、家族の間で事前にそういうことを決めて対応するようにしてくださいね。」とお願いをしています。そのような家族とのやりとりの中で、何とか特殊詐欺の被害を防ごうということなのです。3 金融機関の水際対策としては、高額出金をされた際に銀行では、必ず「何のために使用するお金ですか。」と使用目的を聞かれます。高額の出金をなされる時には、警察官が赴いて確認をするために、金融機関から警察に連絡してもらうようにお願いをしています。高額の出金をされた方が、被害に遭ってないかを確認し、もし被害に遭っているような形跡が認められたら警察も積極的に介入して被害を防ぐような手続きを、警察から金融機関にお願いをして、現在対応しています。最近のキャッシュカードは、指紋などの生体認証を利用したものもありますので、犯 人は「そのような機能を有したキャッシュカードに新しく交換しないと使えなくなりますよ。」みたいなことをいわれるので事前に対策を取られている生体認証カードに変えることをすすめていただきたい。また、生体認証カードに変更する際に、引き出し額を低く設定していただくこともお願いしたいところです。引き出し額を、事前に低く設定することで、被害に遭ったとしても、被害額を少なくする事となります。某信託銀行では500万円以上のお金を引き出す場合には、家族の同意が必要といった措置をされているところも他府県ではあるということです。いろいろ制約がかかってくることもありますが、高齢者の大切な財産をいかに悪い奴にだまされないように守っていくかというところであります。よって、こういった制度等を活用していただきながら被害を防いでいくようにお願いしたいと思います。次に、このスライドは、特殊詐欺や悪質商法の犯人がねらう「高齢者の不安3K」を説明しています。まず、高齢者の皆さんは「お金ない。持ってないよ。」といわれますが、悪い奴らはしっかり見ています。高齢者が貯めているお金を犯人ら悪い奴らは、しっかり狙っています。次に「健康」のことをいわれる。「いつまでも長生きしたいですよね。」といわれると、そこはお年寄りにとって、非常に弱いところです。そんなところも狙っています。あと独居、つまり1人で生活されている高齢者、これは悪い奴らからしたら狙いやすいところでもあります。ですので、こういったところが、ねらわれているんだということを十分認識していただいて、みんなで守っていきたいということです。そして、今日お話ししたような「だまされているかな?」という話があった時に、皆さんにお願いしたいのは、お金は絶対に払わないでください。キャッシュカードも渡さないでください。暗証番号も教えないでください。何か問題が起こったら、1人で悩まず、すぐに相談を!まずは相談をしていただきたい。しかし、警察に電話するということは、一般の方には非常にハードルが高いと聞くことがあります。緊急の場合には、遠慮なく110番にかけていただく。そして、緊急でない場合は、警察には相談専用の窓口があります。警察本部には、警察総合相談室があります。これは「♯9110」を押せば、平日の9時~17時45分の時間帯は、府警本部の相談担当者が対応します。また、宇治警察署でも24時間受け付けています。宇治警察署の加入電話番号は、0774-21-0110です。電話いただいたら「どのようなご用件ですか?」と担当者が出ますので、「どうもあやしい電話がかかってきた。」「オレオレ詐欺かもしれない。」とか、そういうふうにいっていただいたらお話を聞かせていただいて対応させていただきますので、よろしくお願いします。ということで宇治警察署、日々住民の皆さんの安全と秩序の確保を目指して頑張って参ります。引き続き、犯罪捜査にご協力いただいいただきたいと思います。以上で、私のお話を終わらせていただきます。本日は、どうもありがとうございました。2020.09.01 05:52
人口減対策2020 8.6株式会社 洛タイ新報代表取締役社長 長田啓助皆さんこんにちは、長田です。よろしくお願いいたします。テーマは「人口減」なんです。洛タイ新報にとってはこんな大きな話題でいいんかなというところなんですけども、ワシントンポストの特派員の話だと思ってちょっと聞いていただければと思います。 まず高橋委員長のほうから地元のコロナ関係でちょっと報告でもあればということなんで、ある程度取りまとめた話をさせていただきたいと思います。 ちょっと広い会場なんで声を張っていきたいと思います。まず全国的にはコロナ騒動という感じになっていると思いますが私たちの地元、山城北保健所管内は宇治市、城陽市、京田辺市、八幡市、久御山町、宇治田原町、井手町の4市3町ですが、今年コロナで陽性と判定された人は約120人、きょう現在でおられます。この4市3町の人口というのはだいたい44万人おられまして陽性者の率としては0.027%ということになっています。で、多くは無症状で、死者の方もおられませんし、重症者も低水準で推移しているというところなんです。これに対して毎年やってくるウイルスがこの山城管内にもありまして、それはインフルエンザなんですね。このインフルエンザウイルスなんですが宇治市でも毎年多くの方が罹患されて学校では学級閉鎖も起っています。 京都府感染症情報センターの資料なんですがこの同じ山城北保健所管内で2018年の12月3日から2019年の3月31日までの4カ月間で5469人がインフルエンザに感染しています。例年、この12月から3月末まで毎年だいたい5~6000人が感染されて5人前後の方が亡くなられております。しかし、昨年の12月2日から今年の3月29日までの4カ月間の感染者は3782人で死者も2人、例年に比べてずっと少ないんですね。全国的に見ても昨年の12月と今年の1月についてはこのインフルエンザの罹患者が極端に減っています。地元病院関係者の話によるとウイルスというのは相互干渉をするというんですね。インフルエンザにかかっていると他のウイルスは受け付けない。理論的に相互干渉するという性質を持っているらしいんです。逆にいうとコロナウイルスに軽くかかっているとインフルエンザにならないというのです。だからこの12月と1月は極端に例年に比べてインフルエンザの罹患者が少なかった、感染者が少なかったのではないかという見立てなんです。 中国の武漢が都市閉鎖されて、そのあとも春節とかで宇治の街にも平等院通りにも、たくさんの中国の方がおいでになりました。その時に広まっているんじゃないかという説が一つあるんです。で、集団免疫ができているのではないかという話もあるんですがこれは諸説あってなかなか、こうとは言い切れないところがあるんです。 私自身に当てはめますと、毎年インフルエンザのワクチンを打っています。A型か B型か、どちらかを選んで打ってくれるんですが、それでも毎年毎年ですね、冬になれば熱ぽいなとか、咳が出るとか、喉が痛い、鼻が詰まるという症状が出ます。夏は夏で喉が痛いとか、咳が出るとか、夏風邪になります。皆さんも多分、夏風邪というのは毎年かかっておられると思います。風邪というのはコロナ風邪ですから、この新型コロナについての軽い免疫を持っているんではないか。毎年毎年ですね、ベンザブロックを飲んだり、パブロンを飲んだり、今大阪で騒がれていますイソジンでうがいをしたりしているんですが毎年毎年かかっております。 そういうアジア人は毎年コロナ風邪にかかっているので自然免疫ができているのではないかと言う説もあって、うちの新聞でもある程度症状が重い方については載せようとは思っているんですが、現時点では、この管内にはほとんどおられないというのが状況だと思います。でもですね、新聞もそうなんですけど、テレビのワイドショーとか、政府の発表とか、知事の自粛要請とか、ここまで煽りに煽られるとどうしようもないなという感じがすることがあるんです。煽りすぎだなということもあるんですけども、風邪でも体力が落ちて抵抗力がなかったら死に至ることもある。風邪をこじらすということです。で、糖尿病とか、基礎疾患があるある人とか、過度の飲酒や不摂生で内臓器官がものすごく弱っている方とか、がん治療で免疫力が非常に低下されている方とか、有名人がこういう形で亡くなられていますが、そういうことがまた恐怖を煽る。高齢者の方はやはり心配だと思います。一刻も早い有効的な治療法の確立が待たれます。これは随分と確立された。今までと違って症状の見分け方が確かになり、重度になる方が抑えられるというところまで来たという感じですので、私たちは他人に移さない行為を続けていけたら、何とか収束に向かうんじゃないかと地域新聞としては思っていますが。皆さんのご協力でそういうふうになっていけば…と思っております。 で、このコロナがもたらしたもう一つの大きな被害というのが経済打撃ですよね。ここにおられる皆さんのお仕事とか、事業にも本当に大変だと思います。国によるさらなる支援とか、保障とかが必要ですが、皆さん、ちょっと思い当たったところがあると思うんです。それは国民1人当たり10万円とか、持続化給付金で一事業者あたり200万円とか、こんなお金がやはり出せるんやということですね、日本の国は。それだけお金を持っているということだと思うんです。それが何で出せるのかというとこれは全部、借金ですね。ほとんどは国債なんです。国債という借金ですけど、よく一部のマスコミとか、ニュース番組などで言われることがあるんですけど、国の借金が1100兆円を超えて国民1人当たり900万円の借金がある。という言い方をよくされる。ですけど、これは皆さんご存知のように財務省が大蔵省時代からついている嘘なんですよね。国の借金ではなくて、これは政府の借金なんです。国債という形で貸しているのは日銀とか、都市銀行とか、保険会社とか、そういうところで、その貸しているお金は国民のものなんです。ですから政府の借金は国民の資産なんです。 だから償還時期が来れば、その時はまた新しい国債を発行すればそれで事足りるんです。昔、私も学校でお金をなんぼでも刷ったらどうなるんだという勉強をしました。先生に聞くと、お金をどんどん刷るとどんどん物価が上がってインフレというものになって何でもモノの値段が高くなる…というふうに教わったんですが、ずっと今、日本はデフレですよね。モノの値段が上がらない。政治家の中でもMMT 理論をおっしゃる方もおられるんですけど、もっともっとお金を刷っても、もっともっと国債という借金をしても、国の中でお金が回るだけで超インフレにならない限り、どんどん刷って、どんどん発行すればいいんじゃないかと私は思っています。今のコロナ騒動はまさに国難でありますのでもっと大胆な財政出動、公共投資、公共事業にお金を出す。そういうことをして、どんどんお金を使っていくことによって経済をまわしていくことをしないともうどうしようもない。国債を発行すると借金が増えるから財政健全化政策ができない…というようなことを言っていると、だめなんじゃないかと言わしていただいて、ここから本題に入ります。 コロナ騒動は国難なんですけど近い将来、はるかに大きい国難が待ちうけている。それが人口減少問題です。今日の朝刊各紙に人口減が初の50万人台というのが載っています。1年間で鳥取県の人口が減った。子供の出生86万人、死亡者137万人で50万人ほど減っているということです。人口が増えているのは東京だけ、東京だけに集中して周りが減っていく。この人口減少をどうしたらいいのか、人口が減少すると何が起こるのかと言いますと、まず労働力がなくなります。働く人がいなくなる。で、消費力がなくなります。買う人がいなくなります。物を作る人がいなくなって、物を買う人がいなくなる状況になるので、これ、もうどうしたらいいのだということです。まさに国難。これではいかんということで宇治市もそうなんですが地方創生総合戦略なるものを各自治体で作っています。それで人口減少に歯止めをかけて持続的に発展する街を目指そうというものらしいのです。で、空き家対策をしたり、移住定住対策をしたり、街の魅力を発信したり、安心安全対策をしたりして街に人を呼び込もう。人口を増やそうとしています。これについて私もある自治体の委員をしていますが人口の取り合いに過ぎないのです。このままだと日本の人口は推計によると2050年には25%減の9500万人、2100年、5000万人になると言われています。じゃあどうすればいいのか、人口を増やすには。 これは多くの政治家が言っていて、子育て支援をする、教育費を安くするなど、いろいろ言われますがそれで本当に、それで人口が増えるのか。 ここで具体的にどうすれば人口が増えるのかという事例を一つ上げたいと思います。世界の先進国の中で一つの国だけが人口が増加している。それはフランスです。これは現在のコロナ騒動までの話なんですが、ちょっと資料を取ってきました。 フランスは家族手当の制度を非常に重視していて30種類ぐらいあります。家族手当は20歳未満の児童は第2子から支給されて日本円にして月1万6000円、第3子は2万500円、11歳以上の子どもに対してはそこに4400円加算される。16歳以上になると8000円加算される。で、所得制限もなしということをやっていますね。で、また子供が3歳になるまで育児、労働時間の短縮が認められ、第2子の育児休業手当は3歳まで支給される。さらにベビーシッターを利用する際には補助金が支給される。第3子については休業期間を1年に短縮する代わりに賃金を5割増しにする制度が政府によって導入されています。これで人口がちょっと増えているわけです。人口を国力と考えて公立保育所も午前8時から午後4時半まで無料で預かってくれるといいます。また、フランスにはもう一つ特殊な事情がある。隣国のドイツと非常に仲が悪いらしいです。で、ドイツにはどうしても負けたくない、国力で。というのが根底にあるともいわれていますが、このようなことが日本に当てはめられるのかということを考えました。ここからは、どんな施策をしたらいいんだろうかという持論なんですが、なんせ夫婦2人で3人の子供を作らないと人口は絶対増えません。2人だけは減っていく。まあ、維持はできるかもしれないが減っていく。夫婦2人で3人作っていただいたら人口が増える。でも今の社会情勢ではどうですかね。皆さん楽しみもいっぱいあるし、余暇も有効的に使いたい、男女雇用均等法で共に働く。共に個人のプライベート時間を楽しむという世の中になってくれば、なかなか子供3人作るというのは困難じゃないかなと思います。それをどうしたら作ってくれるんだろう…というのを政策として出していただきたい。 もともと日本の主要産業は農業と水産業、あとは鍛冶屋など軽工業でいずれも生産に人手がかかります。こういうのを労働集約型産業といいます。子供をたくさん産んで、仕事の担手を増やすことこそが生産性を上げる。収入を増やすということだったわけです。だから昔の人は7人とか、8人とか、9人とか、子供さんを作られた。で、自分の家を大きくする。その村も大きくする。そして人口が増えていったというところがありますが、今の世の中ではそういうことは非常に困難だということです。 昔から子宝と呼ぶように子供は財産を生み出すものであり、後の収入になるというのが根底にありました。今でも子供は国の財産である。子供は国の宝であると皆さんよく言われます。政治家は特に言う。皆さんは私たちの宝物ですとか言われる方もおられます。だから財産を生み出した者には報酬を与える。これしか、もう増やす方法はないんじゃないかと思っているんです。で、この考えから三つの案を出します。 もちろんその前にすべきことがあります。たとえば不妊治療の無償化、保育料の完全免除。学費は高校まで無料にする。給食費を無料にする。もちろんそういうところから改善していって子育てしやすい環境を作るというのが、まず第1段階であって、あと、結婚しないですよ、子供を作りませんという個人の自由…これは尊重するという社会に立った上で三つの提案をします。 まず、一つ目は先程言ったフランスのようにするということ。フランス以上の家族手当、2人目の子供には月3万、3人目以降は月5万円の手当を20歳になるまで出す。2人目にはこれによって計720万円、3人目には計1200万円を支給することになるんですが、これは考え方によってはそんなに高くないんです。この子供たちは成人後20歳から40年以上にわたって働くんですね。で、お金を稼いでいろんなものを買って消費します。食料品を買ってくれます。家も車も買うかもしれません。もちろんペットも飼うでしょう。ですから動物病院も利用します。その上で税金や社会保険料を払うんです、子供たちは。 ある資料に基づいて計算もしたんです。生涯賃金は一般サラリーマンで2億円から2億5000万円と言われます。税金、社会保険料で4000万円から5000万円を生涯にわたって払います。そういう計算になっています。で、専業主婦になる人や子供ができたら子育てに専念して退職する女性の方、子育てに専念する男性の方もおられるでしょう。一方で、事業主になって会社を起こし、もっともっと稼いでもっと税金を払う人もおられます。だから平均でいうと、ちょっと少なく見積もっても生涯1人当たり1億8000万円ぐらいは稼いで、4000万円ぐらいは税金や社会保険料を払う。十分元が取れると思うんです。 二つ目は年金制度とのリンクをさすということです。子供2人をつくれば十分な年金、3人つくればリッチな年金、4人つくれば生涯安泰な年金を保証するという策なんです。これはいずれの案も離婚した場合はどうするんだとか、いろいろこまごました問題があるんですが、そこらはまあ役人さんに考えてもらうとして、この二つでどうかなと思っていましたが、もう一つインパクトがないんですね。私の最も効果的と思う人口増加策は次に述べます。もうこれしかないと思っているのです。 2人目の子供が15歳になった時に1000万円を渡す、現金で。3人目以降は生まれるたびに2000万円渡す。子供を5人つくれば7000万円をそのご夫婦に報酬として支払う。この5人はどうするかというと、先程言いましたように生涯賃金として1億8000万円を稼ぐんです。この5人さんが生涯にわたって稼ぐお金というのは計9億円あるんです。で、生涯にわたって払う社会保険料や税金は2億円なんです。で、これを差し引いたら7億円あるんですね。この5人は7億円を消費するんですよ。家も買うし、車も買うし、世の中に回すんです。それで世の中をまわしていけば、その元は十分取れるんです。7000万円払っても9億円稼いで2億円税金払って、そして7億円使ってくれるんですね。 もちろん最初に財源はいりますけど、これはもう国債です。先程いいましたように国債をなんぼ発行しても、後の償還時に新たな国債を発行すれば済むだけですから。ある人は、将来に負担を残すんじゃないかと言いますが、将来の人はまた将来の人に負担を回せばいいんです。国債で、例えば大きな道路を作ってもそれは将来の人の財産になるわけですから将来の人がその負担をしてもいいわけです。超インフレになれば、ちょっと抑えねばなりませんが、激しいインフレにならない限り、順にそうやっていけばお金は国の中で回るということです。財源は先程も言いましたように国債ですね。その子供たちが将来払ってくれる税金や社会保険料、そして稼いだお金を使うという経済効果、この3点を見込んで、これぐらいの出資をしても子供が増えれば十分元は取れるということですよ。 この話をすると子供を金として見ているのでは…と思われるかもしれませんが実際宝物や夫婦の財産であるわけであります、子供は。だから国の財産でもあります。その財産を生み出した者に報酬を与えるというとは至極当然のことではないでしょうか。この制度を確立すれば子供さん2人目作られた方は3人目を作らざるを得ないと思うんです。3人目をつくればもう1人いってしまうかな。そうすれば家のローンの心配もいりませんし、その後、その子供たちが後の社会を育てるわけです。とにかく子供を増やしていかないと今、お年寄りが多くて子供さんが少ない時代になっていますから、分母を大きくしないと社会保障も成り立たないわけです。とにかく子供さんを増やさない限り社会保障も崩壊するでしょうし、そのためにお金を出す。財政出動するなら、これぐらいのことをするべきじゃないでしょうか。 これ、妄想と言われるかもしれませんが、これを構想として政府に提起してくださる政治家を求めまして今日のお話を終わらしてもらいたいと思います。ありがとうございました。2020.08.11 12:15
「たかがスポーツ。されどスポーツ」2020.7.30宇治市スポーツ協会会長 平田研一宇治市スポーツ協会の平田と申します。マウスシールドを着けてお話をさせていただきます。今日は、卓話の機会を与えていただきありがとうございます。宇治市スポーツ協会は、今、大きく変わろうとしています。今回のコロナの問題もありますがそれ以前から課題をたくさん抱えております。このクラブの皆様の中にもスポーツ協会の会員さんで、存じ上げている方も何人かいらっしゃいます。改めて、今こういうことを考えているのかご理解いただく機会を与えてもらいありがとうございます。タイトルである「たかがスポーツ、されどスポーツ」の話しの前に、宇治市スポーツ協会は、宇治市のスポーツ関係団体の総括団体としての立場に立ち、現在24団体が加盟しています。宇治市内の各種スポーツ関係団体として、スポーツの普及振興を図り、市民の体力増進と健全な精神を養い、健康で明瞭な市民生活の形成に寄与することを目的とする。とうたっており、1.市民スポーツ・生涯スポーツの進展。2.スポーツ交流の輪を広げる。3.組織の強化と拡大を図る。4.財政基盤の整備。こういうことを事業目的としています。分かりやすい例で紹介しますと、市民総体や宇治川マラソン大会などを行っています。続いて沿革ですが、昭和42(1967)年6月に和田先生を初代会長に、9種目の団体が結集してできたのが宇治市体育協会です。それから昭和48年公益化に伴い財団法人宇治市体育協会、その後、平成26年4月法人制度改革に則り一般財団法人宇治市体育協会に、それから2019年4月名称を一般財団法人宇治市スポーツ協会に変更しました。これは、体育=スポーツと考えておられる方も多く、体育をより広い意味をもって自発的に楽しむのがスポーツだという認識のもとに名称を変更しております。宇治市スポーツ協会の歴代会長は、和田先生が30年、その後は2年から4年程で交代され、私の前の坂田緑郎先生は約10年務めておられます。私は平成28年に会長に就任しました。私がなぜスポーツに関わったかについてですが、生まれは鹿児島で京都にはある意味出稼ぎに来ております。当時京都市内に住んでおり宇治に遊びに来た際、宇治橋から宇治川越しに見る宇治の風景が好になり、25年前に宇治に引っ越してきました。自宅近くの東宇治コミセンで偶然目にした一枚のチラシ、宇治市第3次総合計画策定の市民委員募集と書かれていました。宇治市が初めて市民参加型の総合計画を策定しようとした試みです。それに目が止まり応募し委員に選んでいただきました。委員となりいろんなことを勉強させていただきました。因みに今年から第6次総合計画を策定することになっています。総合計画は10年毎に策定する、宇治市の最上位の計画で、この総合計画に載っていない事業はやらない、というのが基本です。私はこの策定作業に関わったことで、大げさではなく、住民としての一生の目標が決まったと感じました。では、「まちづくり」にどのように関わっていくのか、考えた結果、「まちづくり」の基本は「ひとづくり」ではないか。だったら私にできるひとづくりを好きなスポーツで実践・貢献しよう。と決めました。どのように貢献するのか?かっこよく生きるため。私たちがよりよく生きるために。スポーツすること自体は、目的でなく手段だと考えています。当時はよく分かりませんでしたが、スポーツマンシップという言葉に拘ったのを覚えています。皆さん、スポーツマンシップって何でしょうか?「宣誓! 我々はスポーツマンシップに則って正々堂々戦うことを誓います。」この言葉は聞かれたこともあるし、自ら選手宣誓された方もいらっしゃると思います。しかし、スポーツマンシップという言葉は知っていても、意味を理解している人はものすごく少ない。誰もがその重要性を知っていながらその意味を誰にも説明されず正しく理解しているかどうかを確認しない。しかもそれが不自然だと感じていない。この知らないという事実は、不健全さの極みであると感じています。改めて、スポーツマンシップとは何かということですが、いいゲームを実現するための心構えだと考えました。その心構えは3つあります。Respect(リスペクト)相手、仲間、ルール、審判への尊重Braveness(プラベネス)責任を持って決断するResolution(レソリューション)勝利をめざし全力を尽くしてたのしむ覚悟。この心構えがあってGOOD GAMEが実現できます。体育を英語で言ったらスポーツだという人がいますが、違います。スポーツは、運動+ゲーム。勝敗を楽しむ遊びであるためには、自発的に楽しむことが大切です。体育は、英語でPhysical Education(フィジカル・エデュケーション)といいます。知育・徳育に対して適切な運動の実践を通じて身体の健全な発達を促し、運動能力が健康な生活を営む態度などを養うことを目的とする教育です。スポーツとは? 運動(身体活動)+ゲーム(ルール+競争+遊び)=GOOD GAMEを目指してプレーする身体活動です。ではスポーツマンとスポーツマンシップの意味は?スポーツマンは、スポーツをする人。運動選手。と辞書に書かれていますが、狩りや魚釣り・競馬などもっと幅広いものです。スポーツマンシップは、スポーツを起点とした相手に対する思いやり、ないしは一個人として正しい行いすべての総称をいいます。スポーツとスポーツマンシップを理解できると、GOOD FELLOW、いい奴・いい人になれます。GOOD LOSER(グッド・ルーザー) 良き敗者という意味ですが、これはとても大切なことだと思います。昨年のラグビーワールドカップで気づいたのですが、ノーサイドの精神、ラグビーシーンではサッカーとは異なり観客席にアウエー、ホームがありません。対戦チームのファンが隣同士に座って試合を見るのは当たり前、試合前からノーサイドが実現されています。スポーツは真剣な遊び、スポーツの本質は遊びです。社会に絶対不可欠なものではありません。自然災害や有事の際には真っ先に開催が中止。つまり、人生や社会にとっては本質的には必要ない遊びに過ぎません。「たかがスポーツ」というわけです。ただ全力でフェアに戦い、他者に対する寛容さと遊び心を忘れない。真剣に勝ちを目指す過程に学ぶべき本質的な価値があり、私たちの人生に豊かさと成長をもたらすもの。「されどスポーツ」というわけです。次に、スポーツマンシップ=ビジネスパーソンショップについて、スポーツマンという言葉には汎用性があります。好ましい品格は試合に勝つためにも友情を築くためにもビジネスを行う上でも役立ちます。他人を尊重し、勇気を奮い、覚悟を持ち、公正で、誠実で、謙虚で、賢く、責任感を持っている人のほうがそうでない人より信頼できるはずです。成功者の集まり、ロータリークラブのメンバーの皆さまも同じだと思います。何の分野でも一流になるポイントは、「GRIT(グリット)」という究極の能力にあると考えられています。成功する人に共通する特徴は、「情熱」と「粘り強さ」すなわち「やり抜く力」にあります。その究極の能力「GRIT(グリット)」は、GUTS(ガッツ)困難に立ち向かう闘志。RESILIENCE(レジリエンス)失敗しても諦めずに続けるねばり強さ。INITIATIVE(イニシアティブ)みずから目標を定めへ取り組む自発。TENACTITY(テナシティー)最後までやり遂げる執稔、の頭文字を並べた言葉です。このグリッド力の高い人といいますと日本で認められているのはイチロー選手です。「努力した結果何かができるようになる人を天才というなら自分はそうかもしれない。」ビジネスマンでいうと本田宗一郎さん、有名な言葉は、「倒れるごとに起きることにある。」京大の山中伸弥先生もそうだと思います。臨床医として神戸大・大阪市立大から京大にこられましたが、「9回失敗しないとなかなか1回の成功が手にいらない。」昔の人では50歳過ぎてから日本中を歩いて地図を作った、伊能忠敬はグリッド力が高いといえます。「情熱」と「粘り強さ」が分かる、グリットスケールというテストがあります。今から配布します。時間は掛からないので試してください。自分のグリッド力を評価することでいろんな意味でヒントになると思います。(皆さんの点数をお聞きし、謙遜した評価の印象)グリットを伸ばすための方法は、興味あることに打ち込む。失敗を恐れずチャレンジし続ける。(挑戦せざるを得ない環境を作る)小さな成功体験を積み重ねる。グリットがある人のいる環境に身を置く。皆さまには、今まで以上にグリット力を伸ばし、宇治を牽引していかれることを期待しています。最後に宇治市スポーツ協会は、「スポーツは自ら進んで楽しむものであり、幸福の追求と健康で文化的な生活に欠かすことができない人類共通の文化」であることを認識し、あらゆる人々に一切の差別、格差なく享受され、公正で福祉豊な地域生活の創造に起用することを目指し支えます。スポーツマンの心が日本を立て直し、世界を救います。また、スポーツは子供を大人にし、大人を紳士・淑女にします。これからも宇治スポーツ協会に皆さんのご理解とご協力をお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。2020.08.08 07:05